弁護士の平均年収と格差が広がる意外な理由

 

弁護士の平均年収と格差が広がる意外な理由

弁護士の年収といえば、とてつもない金額を想像される方が多いのではないでしょうか?

これは間違っているとは言い切れませんが、合っているとも言い切れません。

というのも、現在、弁護士の年収というのは2極化が進んでいて、いってしまえばピンからキリまであるという状態になっています。

その理由としては、弁護士の数が著しく増加したことに原因があるといえます。

現在においても、弁護士の数は年々増加し続けていますが、弁護士の仕事が増加しているわけではありません。

そして、弁護士の仕事というのは特定の事務所へと集中する傾向がありますので、成功している弁護士とそうでない弁護士に格差が広がり続けているのです。

広がり続ける弁護士の所得格差

なかなか仕事を得ることができない弁護士にいたっては、年収300万円以下、所得にすると100万円程度という数字も現実に出ているようです。

苦労して司法試験に合格したというのに、待っているのはなかなか仕事を得ることができない現実。就職先がまったく見つからない弁護士が多数と、メディアに取り上げられたこともありました。

こうしたことからも、現在において、弁護士は必ずしも成功者と言い切ることはできず、その業界は決して気楽なものではありません。

もはや弁護士バッジだけでご飯を食べていくことはできない世の中となってきています。

今後もなんら対策されることなく、この格差が広がっていく可能性は十分にありますので、弁護士としての本来的な能力だけでなく、今後は集客への技術も必要になってくるのではないでしょうか。

こうした集客戦争に勝利した弁護士が、より多くの仕事を得ることができるといえます。

弁護士の平均年収について

弁護士の平均年収

それでも、といってはなんですが、現在の弁護士の平均年収(平成25年時点)は1200万円程度となっています。

この金額だけを見れば、一般的なサラリーマンの平均年収とは比べ物になりません。

やはり弁護士は儲かっているじゃないか、こんな声も聞こえてきそうです。

しかしながら、この数字は2極化のすえの数字となっていますので、現実には年収300万円程度の弁護士、それ以下の弁護士、年収が5000万円を超えている、もしくはそれ以上の弁護士がいるのも事実です。

こうした背景があった上での平均値となっていますので、あまりアテに出来るものではありません。

これから弁護士を志しているという方は、こうした平均値はあまり鵜呑みにしないようにしましょう。

弁護士というのは、試験に合格するだけはなく、弁護士になってからも途方もない努力が必要な職業となっています。

弁護士の増加だけが原因ではない

また、上記にて弁護士の増加が原因としていますが、他にもいくつか原因になっていることがあります。

その1つが、弁護士会へ支払う高額な登録料です。

こちらは年間で約60万円にもなっています。

弁護士という職業は、収入に非常に波があるため、しっかりと現金を確保していないと登録料が支払えないなんてことにもなりかねません。

また、2つ目として、他士業が次々に業務範囲を拡大していることが挙げられます。

一昔前、司法書士といえば登記手続き、行政書士といえば代書屋、というイメージが定着していましたが、現在の司法書士は債務整理や成年後見業務といったことにも乗り出してしますし、行政書士についても交通事故における等級認定など、業務範囲の拡大が著しいです。

3つ目としては、過払い請求ブームが終了したことが挙げられます。

一時期、弁護士業界というのは、過払い請求ブームが巻き起こり、1億円以上の年収を手にした弁護士も数多くいました。

負ける要素がほとんどない過払い請求訴訟にて、多くの弁護士が多額の報酬を得ていたのですが、それも現在は完全に終了ムードが漂っています。

このようなことが原因となり、現在、弁護士の年収は落ち込み、そして2極化が進んできているといえます。

弁護士は年収だけがすべてではない

とはいえ、弁護士の可能性というのは確かなものがあります。

努力次第、チャンス次第では、億に年収が届くことがあっても決しておかしくはない職業です。

一般的なサラリーマンとはまったく違う環境にありますので、可能性という意味では数ある職業の中でもピカイチと言えるのではないでしょうか。

これをモノにできるかどうかは、その弁護士次第といえます。

しかしながら、弁護士という職業は、かかってくる責任の重圧が他職業の比ではありません。

依頼者の人生を背負っているといっても過言とはいえない場面に遭遇することも十分に想定されますので、そういった事情までを踏まえて考えると、お金のためだけに続けられる職業ではありません。

もちろん、それだけお金以外に得られるものもあるといえます。

個人的な意見となってしまいますが、こうしたことからも、弁護士という職業は年収という数字だけでは語れないものがあると感じています。

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永瀬 優(パラリーガル)

永瀬 優(パラリーガル)

1986年生まれ。高校卒業後、東洋大学法学部法律学科へと進学し、2011年からパラリーガルとして法律事務所に勤務開始。法律事務所という環境化での経験を活かし、債務整理や離婚、相続といった法律関連の文章を得意としている。 たくさんの人に法律を身近に感じてもらいたい、誰もが気軽に法律を知る機会を増やしたい、という思いから本業の合間を縫う形で執筆活動を開始した。 現在もパラリーガルを続ける中、ライティングオフィス「シーラカンストークス」に所属するwebライター。著書に「現役パラリーガルが教える!無料法律相談のすすめ。お金をかけず弁護士に相談する方法と良い弁護士・良い事務所の探し方。」がある。
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