個人事業主(フリーランス)におすすめの保険を公的保険と民間保険に分けて詳しく解説!

個人事業主(フリーランス)におすすめの保険を公的保険と民間保険に分けて詳しく解説!

会社員と異なり、自分でさまざまなリスクに備えなければならない個人事業主(フリーランス)にとって、保険加入は非常に重要です。

しかし、公的保険民間保険がそれぞれどのような役割を果たし、どのような種類があるのか理解しにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、個人事業主(フリーランス)におすすめの保険を、公的保険と民間保険に分けて詳しく解説します。加入方法や注意点なども紹介するので、必要な保険を見極める際の参考にしてみてください。

こんな疑問にお答えします

Q.個人事業主(フリーランス)は任意の社会保険に加入した方がいいでしょうか?

A.個人事業主(フリーランス)は、会社員と異なり、公的社会保障制度において不利になりやすい傾向があります。そのため、将来の経済的安心を得るためにも、任意の社会保険に加入した方がいいといえるでしょう。ただし、民間保険にはメリットがあればデメリットも存在します。状況や予算を考慮して、慎重に検討しましょう。

なぜ個人事業主(フリーランス)に保険加入が必要なのか?

個人事業主(フリーランス)として働く際、保険加入が重要な理由を解説します。

収入の不安定性へ対策するため

一つ目は、収入の不安定性へ対策するためです。

会社員であれば、病気や怪我で働けなくなった場合、傷病手当金や休業補償を受けられます。しかし、個人事業主(フリーランス)は、これらの給付を受けられないため、万が一の際に収入が途絶えてしまう可能性があるでしょう。

特に、個人事業主やフリーランスは仕事内容や時期による収入の変動が大きいため、急な病気や事故による仕事の中断は私生活への打撃ももたらしかねません。

こうしたリスクから自身を守るには、傷病手当金や休業補償などをカバーする保険が必要不可欠です。これにより、予期せぬ事態に備え、経済的な安定を保てるようになるでしょう。

老齢年金を確保するため

老齢年金の確保も、個人事業主(フリーランス)が保険加入すべき動機になるでしょう。

会社員は、厚生年金に加入することで老齢年金を受け取れます。しかし、個人事業主は国民年金にしか加入できないため、老齢年金の受給額が少なくなってしまいます。

基本の国民年金のみでは、将来的に十分な老後資金の確保が困難な場合も多いもの。追加で個人年金保険に加入することを検討することで、老後に安心して生活できる基盤を築けるかもしれません。

遺族年金・障害年金が限られているため

遺族年金と障害年金が限られていることも、保険加入が必要になる理由の一つです。

それぞれの年金には、以下の目的があります。

  • 遺族年金:被保険者が亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けとれる年金のこと
  • 障害年金:病気やけがで障害状態になった方が、生活を維持するために必要な年金のこと

公的な遺族年金や障害年金は支給条件が厳しく、支給額も限られています。特に個人事業主(フリーランス)や自営業者の場合、公的制度だけに頼ると事故や病気による障害、あるいは死亡の際に家族を十分に支援できない恐れがあるでしょう。

民間の生命保険や障害保険に加入することで、こうしたリスクをカバーし、万が一の時に家族が経済的な困難に直面することを避けられます。

個人事業主(フリーランス)と会社員の社会保険制度はここが違う

個人事業主(フリーランス)が保険について考える前に、社会保険制度について理解を深めておきましょう。

社会保険制度は、働く形態によって異なる点が多く、個人事業主(フリーランス)と会社員では加入要件や保険料の負担割合、扶養の取り扱いなど大きく異なる部分があります。

個人事業主(フリーランス)と会社員の社会保険制度の違い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社会保険の種類

個人事業主(フリーランス)は、原則として国民健康保険・国民年金保険・介護保険に加入します。保険料は、所得に応じて自分で全額負担しなければなりません。

また、会社員と異なり、失業時のサポートを受けられる雇用保険や、業務中の怪我や疾病を保証する労災保険は対象外です。

会社員は、健康保険と厚生年金保険の両方に自動的に加入します。厚生年金は、会社員が加入する年金制度のことで、国民年金に比べて保険料は高くなりますが、老齢年金の受給額が増えるのが特徴です。

保険料の負担割合

保険料の負担割合も、まったく異なります。

個人事業主(フリーランス)は、国民健康保険料や国民年金保険を全額自己負担するため、所得が増加すると保険料も高くなります。

一方、会社員は保険料が収入に応じて自動的に計算され、雇用主が半分を支払います。個人事業主(フリーランス)に比べて、保険料の直接的な負担感は軽減されるでしょう。

扶養の扱い

扶養の扱いにも違いがあります。

会社員の場合、家族を健康保険の扶養に入れられれば、追加の保険料無しでカバーできます。

一方で、個人事業主(フリーランス)の場合は、扶養の概念そのものがありません。配偶者や子どもがいても保険料が低減されるわけではなく、全員分の保険料を支払う必要があります。

会社員から個人事業主(フリーランス)に移行する場合は、任意継続保険といって最長2年間、任意で健康保険と厚生年金保険を継続できます。

ただし、任意継続保険を選ぶ場合、保険料は全額自己負担になり、前の会社が半分を支払ってくれることはありません。これにより、健康保険や厚生年金を継続できますが、退職後の保険料は通常よりも高くなることが一般的です。

公的年金システム

公的年金システムにも違いがあります。

個人事業主(フリーランス)は国民年金に加入し、自分で保険料を全額支払います。これに対し、会社員は厚生年金保険に加入し、これは国民年金の上乗せとなるため将来受け取る年金額が多くなる傾向にあります。

厚生年金がなく、基本的に国民年金のみとなる個人事業主(フリーランス)は、毎月支払う保険料の合計は低くなりますが、その分受給される年金の額も減ってしまうわけです。

将来の受給額については制限が多く、不安を抱える個人事業主(フリーランス)は多いかもしれません。少しでも将来の受給額を確保するためにも、さまざまな民間保険が利用されています。民間保険については、後ほど詳しく紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

個人事業主(フリーランス)が加入しなければならない公的保険

それでは、もう少し詳しく個人事業主(フリーランス)が入る公的保険を解説します。

個人事業主(フリーランス)として活動する場合、以下の保険制度に加入することが法律により義務付けられています。

個人事業主(フリーランス)が加入しなければならない公的保険

国民年金(第1号被保険者)

一つ目は、国民年金への加入義務です。

日本の国民年金制度には、被保険者の種類によって異なる加入義務が設定されています。主に、以下の3種類の被保険者に分類されます。

第1号被保険者

20歳以上60歳未満の自営業者、個人事業主(フリーランス)、学生、専業主婦など、職場を通じて厚生年金に加入していない場合に該当する。自分で国民年金の保険料を全額負担し、基本的な老後の年金を受け取る権利を有する。

第2号被保険者

会社員、公務員、私立学校の教職員など、厚生年金保険に加入している20歳以上60歳未満の場合に該当する。
保険料は雇用主と従業員が折半して支払い、受け取る年金額は勤務期間と給与額に基づいて計算されるため、一般的には第1号被保険者よりも受け取れる年金額が多い傾向がある。

第3号被保険者

第2号被保険者の配偶者で、自身は収入がない20歳以上60歳未満の場合に該当する。
国民年金の保険料を直接支払う必要はなく、配偶者の厚生年金保険の一環としてカバーされる。
配偶者が保険料を支払い続ける限り維持され、老後は基本的な国民年金を受け取る資格を有する。

このうち、個人事業主(フリーランス)は、第1号被保険者として加入します。保険料は全額自己負担で、支払いを怠ると将来受け取る年金額が減少するリスクがあるでしょう。

受け取れる年金額を増やすには、以下の方法が有効です。

  • 繰り上げ支払い:60歳になる前に支払いを始めることで、受け取る年金額を増やせる可能性がある。
  • 付加年金:追加の保険料を支払うことで、将来受け取る年金額を増額できる。
  • 任意加入年金:任意で追加の保険料を納め、それに応じて受け取れる年金額を上げる。

将来の経済的安定を確保するには、早期に手立てを打つと安心かもしれません。

国民健康保険(NHI)

国民健康保険(NHI)は、日本在住の全ての住民に対して、会社員や公務員などの雇用者が加入する健康保険(社会保険)とは別に加入義務のある公的な医療保険制度です。

個人事業主(フリーランス)や自営業者、パートタイム労働者、退職者など、職場を通じて健康保険に加入していない人々が対象になります。

国民健康保険に加入していると、医療機関で受ける治療に対して自己負担は原則として30%です。残りの70%は保険から支払われるため、高額な医療費が発生した場合でも経済的な負担が大幅に軽減されるでしょう。

ただし、毎月の保険料はすべて自己負担しなければなりません。

保険料は、前年の所得、資産、世帯構成などに基づいて算出されるのが一般的。所得が多い場合は保険料もそれに応じて増えるため、収入に応じて負担しなければなりません。

個人事業主(フリーランス)として働く場合、定期的な収入が保証されているとは限りません。突然の医療費が大きな負担になることは避けられないでしょう。

こうした不安を払拭するためにも、民間保険もうまく利用することをおすすめします。

介護保険

介護保険は、主に40歳以上の全ての居住者に加入義務がある公的な保険制度です。個人事業主(フリーランス)や自営業の方も、加入しなければなりません。

この保険は、加入者が介護サービスの利用や福祉サービスを補助する費用を支援するために支払うものです。

介護保険料は、国民健康保険に加入している場合はその保険料に含まれて一緒に支払われるのが一般的。保険料の額は、居住地の市町村が定める基準に基づき、前年の所得に応じて算出されます。従って、所得が多いほど介護保険料も高くなります。

個人事業主(フリーランス)におすすめの民間保険

個人事業主(フリーランス)の保険制度を見る限り、会社員と比べて保障内容が制限される傾向があります。

そのため、個人事業主(フリーランス)は、病気や怪我、災害、事業リスクなど、さまざまな不測の事態に備えて不足分を補う「民間保険」への加入が推奨されます。

個人事業主(フリーランス)が民間保険に加入する一番のメリットは、病気や怪我、災害による被害を最小限に抑えられること。しかし同時に、加入時の審査が厳しかったり保険金が高額になりやすかったりと注意すべき点もあります。

具体的に、特に推奨される民間保険の種類と特徴、加入メリットやデメリットを紹介するので参考にしてみてください。

個人事業主(フリーランス)におすすめの民間保険の種類と特徴

医療保険

民間の医療保険は、公的保険の保障範囲を超えた追加の医療サポートを受けられる保険のこと。たとえば、入院費用、手術費用、高額な治療費など、公的保険ではカバーされない部分の費用を補償します。

また、特定の疾患に対する専門治療や先進医療についても、サポートされることがあるでしょう。

入院給付金については、入院した日数に応じて給付金が支払われるのが一般的。この給付金は、入院時だけでなく外来時の手術に対しても保障が受けられる保険が増えてきています。

また、希望に応じて基本の保険契約に追加して「特約」を選択できるオプションも増えてきました。

特約の具体例は、以下のようなものです。

  • 重症疾患特約:がん、心筋梗塞、脳卒中などの特定の重症疾患に罹患した場合に、一時金が支払われる特約のこと。重い病気の治療に特有の高額な医療費や、生活費、リハビリテーション費用などをサポートする。
  • 手術費用特約:手術を受ける必要が生じた場合に、手術にかかる費用をカバーする特約です。手術の種類や重要度に応じて給付金額が設定されている。
  • 先進医療特約:公的保険の適用外となる最新の治療技術に対する費用をカバーする。新しい治療方法に対する高額な自己負担を軽減でき、最先端の医療を受ける機会が増える。
  • 認知症特約:認知症の診断を受けた保険者に対して特定の給付金を提供し、治療や介護に関連する費用の負担を軽減する

特約によって保険料は増加しますが、より包括的な保障を受けることが可能になるでしょう。

ただし、民間の医療保険にはデメリットも存在します。

民間医療保険の保険料は比較的高額で、公的保険と比較して経済的な負担が大きいもの。年齢や健康状態によっては、保険料が高額になる可能性もあるでしょう。

加入条件の制限についても注意しなければなりません。

病歴や現在の健康状態によっては、加入を拒否される場合があります。また、既存の病気に対してはカバーがされない「既往症の除外」が適用されることが一般的です。

医療保険は多くの保険商品が存在し、それぞれに異なる保障内容や条件が設定されているため、状況に応じて適切な保険選びをしましょう。

生命保険(終身保険、定期保険)

生命保険は、加入者(保険契約者)が亡くなったり、重大な病気にかかったりした際に保険契約に基づいて保険金が支払われる保険制度です。

この保険に加入することで、保険契約者やその家族が直面するかもしれない経済的リスクを軽減させられるでしょう。

生命保険には大きく分けて「終身保険」と「定期保険」という2つの形態があります。

終身保険

保険契約者が亡くなるまで保険料を支払い続けると、いつ亡くなったとしても保険金が支払われる。一部の終身保険には貯蓄性の機能もあり、一定期間後には解約返戻金を受け取れる。

定期保険

保険契約者が特定の期間内に亡くなった場合にのみ、保険金が支払われる。期間が過ぎれば保険は終了し、原則として解約返戻金はなし。

終身保険の保険料は、定期保険に比べて高めですが、契約期間中は保険料が変わることはありません。

終身保険に関しては貯蓄成分があるため、長期的な資産形成にも役立つこともあるでしょう。一般的には、葬儀費用や死亡後の整理費用として活用されることが多いかもしれません。

いずれにしても、個人事業主(フリーランス)は安定した収入が保証されないため、万が一の時に家族が経済的に困らないよう生命保険は有効な役割を担います。

また、生命保険料は一定の条件のもとで税控除の対象になるため、節税効果が期待できるのもメリットの一つでしょう。

ただし、生命保険に加入する際は注意すべき点もあります。

特に終身保険の場合、保険料が高額になる可能性があるでしょう。個人事業主(フリーランス)の場合、収入の安定性を考慮すると保険料の支払いを負担に感じるかもしれません。

また、生命保険の他にも任意で保険に加入している場合、保障の範囲や金額について適切に検討した方がいいでしょう。必要以上の保険に加入してしまうと、無駄な保険料が発生することになります。

生命保険に加入する際は、自身と家族の将来のニーズを慎重に評価し、必要な保障のみ確実に受け取れる保険プランを選択することが重要です。

死亡保険

死亡保険は、保険契約者が亡くなった場合に、指定された受取人(通常は遺族)に保険金が支払われる保険です。この保険の目的は、契約者が亡くなったことによって生じる家族の経済的な不安を軽減することにあります。

死亡保険は大きく分けて「定期死亡保険」と「終身死亡保険」があり、前者は契約期間中のみ保障があり、後者は契約者が亡くなるまで保障が続きます。

個人事業主(フリーランス)が死亡保険に加入するメリットは、以下のとおりです。

  • 家族の経済的保護:保険者が亡くなった場合、家族が直面する経済的な打撃を緩和する。死亡保険金は、遺族の生活費や子どもの教育費、残された借入金の返済などに利用できる。
  • 税制面のメリット:一定の条件下で死亡保険金は相続税の対象外となる場合があります。具体的には「500万円 ×法定相続人数」が非課税金額。課税されない範囲であれば、残された家族は大きな税負担が軽減される。

死亡保険に関しても、個人事業主(フリーランス)が加入する際は、以下のことに注意しなければなりません。

定期保険に関しては、更新時に保険料が上がる可能性があります。一般的に、死亡リスクは年齢に比例して高くなる傾向があるため、更新するごとに保険料も高くなります。

終身保険に関しては、定期保険に比べて保険料が割高になります。終身保険には更新するという概念が存在しません。そのため、加入時からずっと一律ですが、毎月の保険料が高くなる傾向があります。

保障額はライフステージによって変化するもの。死亡保険に関しては、随時見直しを実施するといいでしょう。

がん保険

がん保険は、保険加入者ががんと診断された場合に、治療費用、入院費、手術費、放射線治療などの特定の医療費や、日常生活の支援に必要な資金を保障する保険です。

がんの診断を受けた際に一時金を支払うものや、治療中の入院に対して給付金を支払うものなど、さまざまなタイプがあります。

国立がん研究センターの統計データによると、日本人の2人に1人ががんと診断されるリスクがあると発表しています。そのリスクは、若い年代であっても安心できません。

保険に加入しておくと、高額治療にかかる費用を保障してくれるため、将来的なリスクの備えになるでしょう。

ただ、がん保険を検討する際は、以下のことに注意してください。

がん保険は、一度がんと診断されてしまうと新規加入が難しくなります。健康なうちに加入を検討することが望ましいでしょう。

また、がん保険の保険料は、年齢が高くなるにつれて高額になる場合があります。健康状態によっては加入が難しい場合もあるので、なるべく早期に検討することをおすすめします。

国民年金基金

国民年金基金は、国民年金(第1号被保険者)の加入者が任意で加入できる年金制度です。基本の国民年金(第1号)に上乗せする形で加入するもので、より充実した受給額を得るために利用できます。

個人事業主(フリーランス)が国民年金基金に加入する最大のメリットは、将来の年金受給額の増加が期待できる点でしょう。

基本の国民年金だけでは不安が残るという方は少なくありません。収入が不安定になりがちな職業にとっては、将来の安定した収入源を確保する有効な手段になり得るでしょう。

また、国民年金基金は多くの商品が販売されており、投資方針や運用実績に基づいて基金を選択できるため、自身のリスク許容度や将来設計に合わせたプランを選べるという利点もあります。

ただし、将来の収入を確保できる国民年金基金ですが、自己都合で解約することはできない点に注意してください。

全国国民年金基金によると、加入後の脱退(中途解約)は、第1号被保険者の資格がなくなる場合や海外移住といった正当な理由がない限り、不可とされています。また、途中で他の国民年金基金へ自ら移行することもできません。

加入する際は、慎重に検討する必要があるでしょう。

参考:全国国民年金基金 https://www.zenkoku-kikin.or.jp/

就業不能保険

就業不能保険は、個人事業主(フリーランス)が病気やけがで働けなくなった際の収入の損失を補償するための保険です。

特に、がんや精神疾患が増加している現代では、長期療養が必要になるリスクに備えなければなりません。働けない期間中も生活費は発生し、家賃や食費、水道光熱費などの基本的な支出に加え、医療費も必要になります。

これらの費用は医療保険だけでは足りないことも多く、個人事業主(フリーランス)は傷病手当金がないため、特に就業不能保険への加入が推奨されるでしょう。

ただし、就業不能保険へ加入を考える際には、保険が精神疾患を給付対象としているかどうかを確認することが重要です。

精神疾患は、入院や在宅療養が長期にわたることが多く、現代社会のストレスが原因で増加している傾向があるでしょう。精神疾患への保障がなされないと「加入しているのに保険が役に立たなかった」という事態になりかねません。

保険料も大事ですが、保障内容についても考慮してみてください。

火災保険・地震保険

個人で働く方の中には、店舗を借りていたり自宅をオフィスとして活用している方も多いでしょう。このような場合、火災や地震による損害を受けた際に保障してくれるのが火災・地震保険です。

地震保険や火災保険に加入するメリットは、主に事業および個人の財産を災害から守ることにあります。特に、自然災害はいつ起きるか分かりません。地震で住居やオフィスが損傷した場合、保険金によって修復や再建の資金援助を受けられます。

ただし、火災保険と地震保険はセットで加入しなければならないケースが多く、保険料に関しては、オフィスや自宅の耐震等級や免震建築物かどうかよっても異なる可能性があるでしょう。

加入を検討する際は、事前に建物の耐震状況を確認することをおすすめします。

事業リスクに備える保険

事業リスクに備える保険も、個人事業主(フリーランス)に推奨される民間保険です。

個人事業において、クライアントや消費者とのトラブルは珍しくありません。特に、契約内容や金銭が絡む場合、損害賠償や訴訟に発展する可能性もあるでしょう。このようなトラブルに必要になるのが「弁護士」の存在です。

しかし、弁護士に委任すると数十万から数百万単位の費用が必要になるケースがあります。個人事業主(フリーランス)にとっては大きな出費になりかねません。

こうしたリスクに備える保険が弁護士保険です。

弁護士保険とは、法的トラブルや訴訟に直面した際の訴訟費用や弁護士費用をカバーしてくれる保険のこと。保険の一部または全額をカバーしてくれるため、いざというときにも安心できます。

ただし、弁護士保険は「すでに発生しているトラブル」に関しては保障を受けられないので注意してください。今後のトラブルへの備えに対して有効だと理解しておきましょう。

また、補償開始時期についても条件があります。

弁護士保険に加入した場合、すべてのトラブルに対して加入後すぐから補償されるかといったらそうではありません。

補償が始まる時期は、トラブルの内容や事案によって異なる場合があります。詳しくは、こちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。

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個人事業主(フリーランス)が加入できる共済制度

個人事業主(フリーランス)の中には、廃業や退職後の生活費や事業再建資金を確保しておきたいという方も多いでしょう。

民間保険とは別に、個人事業主(フリーランス)が加入できるものに「共済制度」があります。

共済制度とは、互助と協力に基づく保険制度のこと。たとえば、メンバーが少額の金額を出し合い、その積立金を利用してメンバーの誰かが事故、病気、死亡などの不幸に見舞われた際に経済的な支援を提供する仕組みです。

個人事業主(フリーランス)には退職金がなく、受給される年金額も少ないものです。こうした不安を少しでも解消してくれるのが「共済制度」の役割なのです。

共済制度にはさまざまな種類があるので、代表的な3つを紹介します。

個人事業主(フリーランス)が加入できる共済制度

小規模企業共済

まず、小規模企業共済です。

小規模企業共済とは、個人事業主(フリーランス)や自営業を含む小規模事業者向けに作られた貯蓄型の共済制度のこと。

この制度の最大の魅力は、掛金が全額所得控除の対象になるため節税効果を期待できる点にあります。

また、共済の掛金を積立て、将来的にはこれを退職金として受け取れることもメリットでしょう。保険のような満額・満期はありません。

中小企業退職金共済

次に、中小企業退職金共済です。

中小企業退職金共済制度とは、中小企業や個人事業主が従業員を雇用している場合に活用できる退職金制度のこと。事業主が、従業員に退職金を支払うための資金を積み立て、運用することを目的としています。

掛金は税制上の優遇措置を受けられ、事業主の負担軽減に寄与するでしょう。

ただし、この制度は従業員に対してのみ適用され、経営者自身や役員は対象外になるので注意しましょう。

経営セーフティ共済

続いて、経営セーフティ共済です。

経営セーフティ共済とは、中小企業が突発的な事業リスクに備えるための共済制度のこと。公的機関が提供するこの制度は、経営上の不測の事故や災害により事業が困難になった際、融資を受けられるという保証がつきます。

融資は無担保で借りられ、その上限は「回収困難な売掛金の額」もしくは「掛金の10倍」のいずれか少ない方が適用されます。

中小企業や個人事業主(フリーランス)にとって、売掛金の回収リスクは事業継続の懸念ポイントでしょう。安定した事業経営を続けるためにも、こうした制度をうまく活用することをおすすめします。

個人事業主(フリーランス)のリスクに備えて保険をうまく利用しよう

個人事業主(フリーランス)や経営者は、会社員に比べて補償が手薄になりやすく、不足分を補うために自分でリスク管理を行う必要があります。

民間保険の種類はさまざまで、メリット・デメリットの両方を兼ね備えています。状況や予算に応じて、必要な保険を検討してみてください。

記事を振り返ってのQ&A

Q.個人事業主(フリーランス)は任意保険に加入した方がいいでしょうか?
A.個人事業主(フリーランス)は、会社員と異なり、公的社会保障制度において不利になりやすい傾向があります。そのため、自ら社会保険に加入する必要があるでしょう。

Q.個人事業主(フリーランス)が必ず加入すべき保険を教えてください。
A.国民年金(第1号被保険者)、国民健康保険(NHI)、介護保険は必ず加入しなければなりません。

Q.個人事業主(フリーランス)におすすめの民間保険をいくつか知りたいです。
A.推奨される保険の種類は人によって異なりますが、以下の保険がおすすめとされています。

  • 医療保険
  • 生命保険(終身・定期)
  • 死亡保険
  • がん保険
  • 国民年金基金
  • 就業不能保険
  • 火災保険・地震保険
  • 事業リスクに備える弁護士保険

Q.配偶者がいます。会社員から個人事業主になった場合、社会保険の扶養に入れられますか?
A.個人事業主(フリーランス)の場合は、扶養の概念そのものがありません。配偶者や子どもがいても保険料が低減されるわけではなく、全員分の保険料を支払う必要があります。