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特別受益はどのような場合に適用される?遺産分割時の注意点

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投稿日:2021年9月25日 更新日:

 

一部の相続人のみが生前贈与や遺贈などを含む、相続以外での特別な援助を受けて利益を得ていた場合、「特別受益」と呼ばれるものに該当することがあります。

特別受益を受けていた場合には同じ法定相続人同士の間で不公平が生じることから、公平な状態に計算し直すために法定相続分から特別受益を差し引いて再計算されることに。

こういった書き方をしてしまうとややこしいので、ものすごく分かりやすく書くと…

・被相続人に生前に特別扱いしてもらっていた人はその分を差し引いて相続財産を決められる

というような状態です。

特別受益が適用されるかどうかの判断はここで言うところの「特別扱い」の内容になってきます。

単純に、兄弟が2人いたとして兄が事業を始めるのに被相続人から1000万円を贈与されていた、というような内容であれば「それは特別受益ですね」と簡単に判断出来ますが、家庭の内情やそれぞれのケースに応じて特別受益となるかどうかは変わってくるようです。

特別受益の対象となる可能性のあるもの

まずは、大まかに特別受益とみなされる可能性のあるものを見ていきましょう。

遺贈

遺言書によって相続と表現されていても事実上は遺贈となる場合には特別受益となることがあるとされています。

学費の支援

普通教育以上の高等教育(※ここで言う高等教育とは高校教育ではなく、専門学校や大学などが対象となります)を受けるための学費支援なども特別受益とみなされるようです。

ただし、被相続人の生前の財産的余裕や社会的地位によって家庭での教育が通常の範囲だと見なされる場合や、生活レベルはどうであれ同じ境遇の相続人(この場合は子)が同様の教育支援を受けた場合には特別受益とはならないようです。

これを一般的に解釈すると、、、

兄弟、姉妹の中で学費支援に特別な差があった場合にはその支援分が特別受益とみなされるといった具合です。

生計資本の贈与

相続人が住む建物や土地の贈与やそれらを購入する為の資金を贈与されている場合、これも特別受益となります。

結婚などを機に自宅を購入したときに親から支援してもらっていた場合は特別受益になりますよーという解釈です。

また、土地や建物ではなく事業の開業資金なども特別受益に含まれます。

土地や建物の無償使用

贈与の事実はなくとも、土地や建物を無償使用させてもらっていた場合には特別受益としてみさなれることがあります。

この場合の計算方法については専門家などに相談しないと、建物や土地の大きさ、立地条件などで細かく変わる可能性があるのでここでは言及出来ません。

生活費の援助

扶養義務の範囲内を超えた援助を受けた場合には特別受益と扱われることがあります。

問題はあくまでも他の相続人との差額

 

上記以外でも、特別受益となる可能性のあるものはあるようですが、要約すると特別受益とは他の相続人と比べた時に差額として表せられるものが対象となってくるものです。

例えば、兄弟2人で1人は大学までの学費を援助してもらっているのに、1人は援助してもらっていない場合や、兄弟2人共に結婚しており、兄は自宅を自己資金とローンで建てたが、弟は資金贈与を受けて建てたといったような場合はそれぞれの差額で特別受益と判断されます。

ただし、細かい贈与や金額の小さいもの、病気などが理由である援助などについては不確定要素が非常に大きいです。

兄弟や姉妹を含めて、穏便な遺産分割を考えるのであれば相続に強い弁護士や司法書士などの専門家にそれぞれがどのような支援を受けてきたか?といった内容を話した上で特別受益をハッキリとさせておくことも重要です。

遺言書によって特別受益を除外することも

特別受益を考慮しないことを遺言書に含めていた場合は「持戻しの免除」と呼ばれる特別受益を考慮しない法定相続分で遺産分割が行われることもあります。

例えば、特別受益を受けていたとしても老後のお世話、介護などを1人が行っていた場合はこういった遺言が見つかることもあるようです。

ただし、注意点としては特別受益を考慮しないとした場合に、他の相続人の遺留分を侵害した内容になっていると遺留分減殺請求の対象となる可能性があります。

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「弁護士費用保険の教科書」編集部

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