相続税は現金一括払い!生前整理で計画的な相続を

遺産相続の時に起こりやすいトラブルの1つ。

税金現金一括払い制度(こんな呼び方はありませんが)について簡単に紹介しておきます。

思わぬ落とし穴になりやすい税金の一括納付

 

遺産相続手続きが無事に終わって揉め事もなくよかったなーと感じている頃に起こりやすいトラブルの原因に、納税は一括納付ということを忘れている、もしくは知らないといったケースがあります。

現金や預貯金、不動産などを相続出来ていても、納付する税金を一括で支払えなければ意味がありません。

特に不動産に関しては、せっかく相続した物件や土地などを売却等によって納税資金の準備が必要になることもあるので、生前整理などでしっかりと対策をしておきたいポイントです。

相続税の納付期限

相続税の納付期限は、相続人が相続開始を知った日(被相続人の死亡した日)の翌日から10ヶ月以内と定められています。

このため、相続そのものが終わっても相続開始から10ヶ月以内に申告と納税を済ませる必要があります。

相続の手続きは基本的に3ヶ月以内(相続放棄などの判断)ですが、多く見積もっても色々な手間を考えて2ヶ月くらいは相続手続きに時間がかかると考えると、残りは8ヶ月となります。

相続が終わった段階で相続税は計算出来ていると仮定しても、そこで現金が不足しているなどの場合は8ヶ月以内に準備しなくてはいけません。

8ヶ月もあれば期間が比較的長く感じるかもしれませんが、お金を用意する期間として考えると8ヶ月はあっという間です。

生前整理による対策とは

生前整理とは、財産だけではなく、自分の意向や身辺整理を生きている間にして、元気な内にしておくことで自身の死後に家族などに手間や迷惑がかからないことから、近年では子が20歳を過ぎたころから既に準備を始める方もいるそうです。

また、基礎控除を考えた贈与を早めに始めることで生前に遺産相続後の資金を貯めることも可能です。

他にも相続人となる人を生命保険の受け取り人にしたり、不要な財産に関しては事前に売却しておくなど、色々な対策があります。

相続税を大きく左右する不動産

 

相続税が大きく変わる要因としてよく挙げられるのは、財産評価による土地の評価です。

不動産にも基礎控除は存在しますが持ち家以外の土地であったり物件などを持っている場合は節税対策をする上で重要な要素です。

基本的に財産評価においては時価よりも低い金額で計算されますが

単純に計算するだけではなく

・相続に強い税理士に相談して対策する(財産評価などを依頼)

・不要な土地、建物は生前整理で売却する

・相続が始まる前に専門家に相続人が相談しておく

などなど、節税対策をすることが税金を低くする上では大事なポイントになります。

単純に近所の税理士さんに相談するというのではなく…

相続や贈与に特化しており、専門的に扱っている事務所に相談することが最適です。

同じ税理士でも専門分野が変われば解釈の仕方も変わってきますので相談する税理士でも大きく変化してきます。

生前整理も専門家に相談するとさらに節税対策に

生前整理は言い方こそ最近のものですが、ようは「生きている間に身の回りをキレイにしておく」という事が主な趣旨です。

突き詰めればそこには遺産相続の準備や生前贈与なども含まれます。

生前整理をする場合でも、贈与には贈与で税金がかかるもの、かからないものがあるので専門家と相談した上で準備をしておくと、最終的に相続となった段階で相続人が困るといった状況を回避出来る可能性は高まります。

税金は一括払いであるということを念頭に計画的な相続の準備をしておきましょう。