個人事業主デザイナーが知っておきたい著作権のこと | 弁護士費用保険の教科書

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個人事業主デザイナーが知っておきたい著作権のこと

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投稿日:2022年1月6日 更新日:

 

デザイナーであればかかわりの深い「著作権」。

 

「著作権侵害」が報じられることも珍しいことではないために、デザイナーは深く知っておくべき内容であるのは間違いありません。

 

特に個人事業主・フリーランスのデザイナーであれば「もし知らずに著作権を侵害していたとしたら…」あるいは「著作権が侵害されてしまったら…」と不安に感じませんか?

 

ここでは、そもそも著作権とはどういうものなのか、著作権を侵害してしまったとき、されたときにどうすればいいのかなど、著作権のすべてを詳しくお伝えしていきます。

 

そのようなトラブルに合わないための対処法についてもご提案いたしますので、ぜひじっくりと記事をお読みください!

こんな疑問にお答えします

Q:著作権を侵害されたときはどうすればいいのでしょうか?

A:弁護士費用保険の教科書編集部の回答サマリー

まずは、著作権侵害に該当するかを確認しましょう。明らかに著作権侵害に該当していると考えられる場合には、サイトやブログの所有者、 SNSの運営者などにDMをして、公開を止めるように伝えるといいでしょう。また、著作物を勝手に利用されることによって、損害が生じているような場合においては、「損害賠償請求」あるいは「不当利得返還請求」をすることができます。さらに、名誉が傷つけられたということがある場合には、名誉回復などの措置として、謝罪文を公開するように促すことも可能です。

 

著作権とは

 

著作権侵害といった具体的な内容に入る前に、「著作権」とはどのような権利なのかきちんと把握しておく必要があります。

 

というのも、自分がデザインした作品でも、著作権が認められる著作物と認められない著作物に分けることができるからです。

 

そのように聞くと「自分のデザインが著作物として認められない?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

 

ここでは、著作権とはどのような権利なのか、詳しくお伝えしていきましょう。

 

著作権とはどのような権利なの?

著作権とは、デザイナーの作品など「著作物」を護るための権利です。

 

私たちの生活の中にはたくさんの著作物があります。

 

小説を読んだり、音楽を聴いたり、美術を観賞したり…。

 

それらの作品は、自分の考えを記事にまとめたり、音楽として提供したり、絵画や彫刻などで表現されているものです。

 

そのような、思想や感情を創作的に表現したものを「著作物」と呼び、それらを保護するために著作権が定められているのです。

 

これらの作品は、手がけた著作者がかなりの労力をかけて創作した「苦労の結晶」であると言えるでしょう。

 

著作権は、日本の文化でもある著作物の権利を守るためのもので、著作物に対する正しい利用方法を定めたものなのです。

 

著作権にはどのようなものがあるか

  • 小説や脚本、論文など
  • 音楽やその歌詞
  • 絵画やデザインなど
  • 日本舞踊やバレエ、ダンスの振付など
  • 写真や映画など

 

著作物とはどのようなものなのか、その一例をまとめてみました。

 

上記でもお伝えした通り、「思想や感情を創作的に表現したもの」を著作物と呼び、具体的には文芸や学術、美術、音楽などと言えます。

 

まさに、デザイナーが手がけたデザインは、著作物の代表たるものです。

 

プロやアマチュアなど分け隔てはなく、定義に当てはまるものはすべて著作物と言うことができます。

 

そのため、個人がSNSなどにアップしている動画や写メなども、著作物として認められることがあります。

 

著作権に該当しないものは?

思想や感情を創作的に表現したものでなければ、著作物ではなく著作権の効力が発生することはありません。

 

「創作的に表現したもの」が著作物ですから、模倣したものやありふれたものは著作物には当てはまらないとされています。

 

例えば、有名な絵画やデザインを模倣して描いたもの、ありふれた表現や文章、実用性のある工業製品などと考えられます。

 

ただ、著作権侵害に対する相談には、「第一印象が似ている」というケースがとても多くなっています。

 

単純に見た感じで判断しているだけではなく、さまざまな要素から判断されることになります。

 

著作権を侵害されたとき

 

デザイナーが心配になるべきことの一つとして、著作権を侵害されてしまうということがあります。

 

自身の作品を真似されるようなことや、インターネット上で公開していたデザインを勝手に使われてしまった、などといったことが著作権の侵害にあたることがあります。

 

実際に著作権侵害に直面した場合にはどうすればいいのでしょうか。

 

詳しくお伝えしていきましょう。

 

著作権侵害に該当するのか確認する

自身の作品が、他人のサイトやブログ、SNSなどで勝手に使われて公開されているような場合や、コピーを第三者へ配布された場合には、著作権法の違反に該当しています。

 

このような場合、著作権法の「複製権」「公衆送信権」に違反していると考えられます。

 

ただし、複製の行為がすべて違法になるわけではなく、またサイトやブログなどでの公開も、一定の条件を満たした場合には違法にはなりません。

 

例えば、作品をコピーして、個人で利用するような場合であれば、著作権侵害の対象とはなりません。

 

また、サイトやブログなどで公開されている場合においても、「引用」の条件に当てはまるとしたら、これも著作権侵害には該当しないのです。

 

著作権法に定められている引用とは、著作物を無断で利用できないという著作権法の例外であり、引用の必要性の範囲内と認められた場合に著作権対象外となる行為です。

 

例えば、著作物であるデザインを紹介するブログに、紹介を補足するためにどうしてもそのデザインの掲載が必要なのであれば認められます。

 

この場合、あくまで紹介記事とデザインは主従関係である必要がありますが、著作者名を示すなどすることによって、法定に認められた引用となります。

 

ただし引用する場合においても、デザインを改変するようなことはできず、あくまでそのまま引用しなければならないという条件があります。

 

著作権侵害に該当している場合

明らかに著作権侵害に該当していると考えられる場合には、サイトやブログの所有者、 SNSの運営者などにDMをして、公開を止めるように伝えるといいでしょう。

 

また、相手の住所がわかる場合には、内容証明郵便を送ると確実です。

 

このような、著作物の利用停止を求める請求のことを「差止請求」といいます。

 

また、著作物を勝手に利用されることによって、損害が生じているような場合においては、「損害賠償請求」あるいは「不当利得返還請求」をすることができます。

 

さらに、名誉が傷つけられたということがある場合には、名誉回復などの措置として、謝罪文を公開するように促すことも可能です。

 

ただ、上記において複製や引用のルールについてご紹介しましたが、実際に著作権侵害に該当しているのかどうか、判断が難しいケースも存在します。

 

あるいは、著作権を侵害している相手方に対して、DMやメールなどで差し止め請求をしたにも関わらず、適切な対応をとってくれないということもあります。

 

そのような場合には、弁護士に相談し、必要に応じて法的に解決を目指す必要が高いと言えるでしょう。

 

著作権侵害で弁護士に相談した場合

著作権侵害と考えられるケースに遭遇した場合には、弁護士に相談して解決を図る必要があります。

 

どのようにして解決を図ること言うと、上記でも説明した通り、

 

  • 差止請求
  • 損害賠償請求
  • 不当利得返還請求
  • 名誉回復等の措置

 

といった民事上の請求を行うことになります。

 

個人が相手方に差止請求を行った場合、すんなり応じてもらえないことも多いですが、弁護士名で差止請求を行えば、すんなり解決できることも少なくありません。

 

また、悪質な著作権侵害と認められる場合には、損害賠償請求や不当利得返還請求によって、示談交渉を行うことが可能になります。

 

著作権侵害に強い弁護士に依頼しておけば、示談交渉もスムーズに行うことができます。

 

また、同時に謝罪文の広告を出すように、名誉回復等の措置を行うことも可能でしょう。

 

さらにこれらの示談が成立しないような場合には、法的な手続きを取って、解決を目指すこともできます。

 

法的な解決方法としては、

 

  • 民事調停
  • 民事訴訟
  • 刑事告訴

 

の3種類があります。

 

これらの手続きを個人で行うことも可能ですが、法的なトラブルは専門家である弁護士に依頼することが最も適切だと考えられます。

 

特に、どれぐらいの損害賠償が期待できるのかについては、弁護士に相談することによってある程度判例に基づいた金額を教えてもらうこともできます。

 

著作権を侵害したとき

 

デザインの仕事をしているような場合には、「著作権を侵害している」と指摘されるケースも考えられます。

 

もしも自分自身に非があるということであれば、誠心誠意謝罪して、公開しているデザインを非公開にする対応が必要になるでしょう。

 

ただし、著作権侵害に該当しないように注意しながらデザインしたとしても、そのような指摘を受けるような場合もあるかもしれません。

 

そのような場合でも、損害賠償を請求されるようなケースも珍しくないのです。

 

「著作権を侵害している」と指摘された場合

著作権を侵害していると、DMやメール、内容証明などで指摘があった場合には、まずその文章に書かれていることが事実なのかどうか確認することが大切です。

 

事実確認のポイントとして、まず最初にその作品が著作物に当たるものなのかどうか確認します。

 

侵害をしていると指摘されている対象物が、著作物でなければ著作権の侵害にはあたりません。

 

上記でもご説明いたしましたが、著作物には自分の思想や主義、感情などが創作的に表現されてなければならないからです。

 

もしも、DMやメール、内容証明などに記載されている内容に間違いがあるとしたら、相手方にその内容をしっかりと伝えなければなりません。

 

また、実際に著作権を侵害していて損害賠償を請求されているような場合には、本当に損害を与えているのかどうか確認する必要もあります。

 

損害賠償請求においては、著作権侵害に対して故意や過失がなければ請求することはできないからです。

 

ただそのような判断は、法的な専門家でなければ判断が難しい側面がありますので、著作権トラブルが生じた際には弁護士に相談することが適切です。

 

弁護士に相談する

相手方から著作権に関する何らかの連絡があった場合、安易に個人が対応してしまうとトラブルが大きくなってしまう可能性があります。

 

また、内容証明郵便での指摘や、損害賠償を請求された場合には、相手方に弁護士など法律の専門家が対応していることも少なくありません。

 

そのため、仮にこちらに非がないとしても、損害賠償に応じなければならない、途中で収拾がつかないようなケースに発展してしまうことも考えられます。

 

そのため、早い段階から弁護士に相談して、どのように対処すればいいのか検討することが大切だと言えるでしょう。

 

個人事業主が著作権トラブルを避けるために実施すべきこと

 

個人事業主やフリーランスの場合、作品をクライアントに納品するということが多いでしょう。

 

そのような業務の場合、納品と同時に著作権自体もクライアントに譲渡することになるのではないでしょうか。

 

ただし、著作権を譲渡したとしても、著作者人格権は譲渡できません。

 

著作者人格権とはどのような権利なのか、また著作権トラブルを避けるためには、どのような点に注意すべきなのか見ていきましょう。

 

「著作権」と「著作者人格権」について

「著作権」はイメージしやすいものの、「著作者人格権」というと聞きなれないという方も多いのではないでしょうか。

 

著作権と似たようなネーミングではありますが、まったく別の権利になりますので注意が必要です。

 

著作者人格権とは、作品を創作したデザイナーに対する名誉や、創作した作品の思い入れを守るための権利です。

 

著作者人格権には、4つの内容が含まれます。

 

  • 公表権
  • 氏名表示権
  • 同一性保持権
  • 名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利

 

「公表権」とは、創作したデザインを勝手に公表されないための権利になります。

 

公表する際には、どのように公表するのか、いつ公表するのか、要求することができます。

 

「氏名表示権」とは、公表する際に、デザイナーの氏名を表示すること、あるいは表示しないことを求めることができる権利です。

 

「同一性保持権」とは、創作したデザインを無断で修正されないことを要求できる権利になります。

 

「名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利」とは、作品を創作したデザイナーの名誉を害するような方法で使用されることを禁止する権利になります。

 

例えば、名誉を傷つけられるような場所にデザインを使用されるような場合には、その使用を禁止することができます。

 

これら著作者人格権は作品を創作したデザイナー、つまり著作者にあります。

 

仮に著作権を譲渡したとしても、著作者人格権は譲渡できないというのは、ここに理由があるのです。

 

著作者人格権を意識した契約書に

契約書に「著作者人格権を行使しない」と記載されていることがあります。

 

これは、著作者人格権の「不行使条項」と呼ばれており、デザイナーが創作したデザインを納品し、著作権を譲渡する際に、著作者人格権を行使しないことを約束するものなのです。

 

上記でもお伝えした通り、著作権を譲渡したとしても、著作者人格権は譲渡することができません。

 

しかし納品された企業からすれば、この著作者人格権の不行使条項がなければ、納品後にデザイナーから何らかの権利を主張されてしまう可能性があります。

 

例えば、公表されない権利を主張されてしまうと、デザインを使用することができなかったり、氏名表示を主張されてしまうと、すべて氏名を記載しなければならないことになります。

 

そのような権利主張によって、不都合が生じることも少なくないでしょう。

 

そのため契約書に「著作者人格権を行使しない」と記載して、創作物を自由に利用できるようにしておくのです。

 

ただし、どこまで権利を行使しないのかについては、細かく契約書に定めておくようにしなければなりません。

 

いざとなった場合の弁護士費用保険

 

個人事業主デザイナーは弁護士への相談体制を持っておくことが超重要です。

 

特に、「勝手にデザインを使われた」といったネット上のものであれば、そのデザインが拡散されてしまう可能性がありますから、スピード対応が必要です。

 

削除するように求めたとしても、すぐに対応してくれない可能性もあり、また連絡が取れないということも少なくありません。

 

そのような場合には、著作権やネット上のトラブルに詳しい弁護士に相談すれば、いち早く対処することができるのです。

 

個人事業主デザイナーでも弁護士に相談・依頼できる体制が

個人事業主デザイナーが弁護士に相談・依頼するとなると、

 

  • 著作権やネット上のトラブルに詳しい弁護士がどこにいるのかわからない
  • 弁護士費用が高額になってしまう

 

といったことが障壁となってしまいます。

 

そのようなことから、「弁護士費用保険」を利用することをおすすめします。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」を活用すれば、いつでも気軽に弁護士に相談することができ、費用もリーズナブルとなっています。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」は日本弁護士連合会と協定を結んでいるため、著作権をはじめ、さまざまなトラブルに対処できる体制を持つことができます。

 

弁護士直通ダイヤルが用意されているため、日常的なトラブルや悩みなどを相談することができます。

 

費用は一日わずか155円~となっており、トラブルに対処する必要がある場合にも通常費用より安価に利用することが可能です。

 

うまく活用して、トラブルの回避に努めてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

個人事業主デザイナーが知っておきたい著作権のことをまとめてみました。

 

デザイナーは安易に創作したデザインを使われてしまうリスクが高い職業だと言えます。

 

またその中でも個人事業主やフリーランスは弱い立場であり、個人で対処することも難しいために、泣き寝入りしてしまうケースも多いのが現状です。

 

しかし、苦労して創作したデザインには、個人の想いもいっぱい詰まっていることは間違いありません。

 

そのためトラブルを未然に防ぎ、生じた際にはいち早く解決することができる弁護士の存在がデザイナーにとってとても重要なのです。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」であれば、日々の相談からトラブルの予防や対処まで、安価な費用で弁護士を利用することができます。

 

自身は業務に集中して、トラブル解決はお任せしておくことができるので、安心が得られるのではないでしょうか。

 

日本全国の弁護士を利用することができ、しかも保険料は1日わずか155円~となっています。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」、ぜひ加入して自分の身を守りましょう。

 

【おまけ】個人事業主の弁護士保険が販売されています

個人事業主向けの弁護士費用保険として、ミカタ少額短期保険(旧社名:プリベント少額短期保険)より「事業者のミカタ」(個人事業主・フリーランスの方の詳細はこちら、法人の方の詳細はこちら)、エール少額短期保険より「コモンBiz+」(詳細はこちら)が販売されておりますのでご参照下さい。

 

 

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「弁護士費用保険の教科書」編集部

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2015年1月より弁護士費用保険や法律トラブルに関する情報を日々発信している法律専門Webメディア。弁護士監修により、信頼性の高い情報をお届けします。
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