歯科医が知っておきたい法律のこと:クレーム対応 | 弁護士費用保険の教科書

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歯科医が知っておきたい法律のこと:クレーム対応

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投稿日:2022年1月11日 更新日:

 

「歯科医が知っておきたい法律シリーズ」

最初は、「クレーム対応」についてお伝えしていきます。

 

歯科医だけではなく、接客を伴うサービス業においては、ある意味、クレームを避けることはできないように感じます。

 

クレームというと悪質な患者様による強い苦情のイメージがあるかもしれませんが、サービスを提供している側にも必ずどこかに落ち度はあるものだからです。

 

そのため、クレームに対してどのように対応すべきなのか、その方法を定めておくことはとても大切なのです。

 

そこでここでは、歯科医によくあるクレームをご紹介し、クレームを受けないようにするにはどうすればいいのか、クレームが起きた場合にはどう対処すればいいのかご紹介していきます。

 

記事をしっかりと読んで、クレーム対応に取り組んでおくことをおすすめします。

こんな疑問にお答えします

Q:歯医者が受ける可能性があるクレームとは?

A:弁護士費用保険の教科書編集部の回答サマリー

  • 治療に関すること
  • 健康保険に関すること
  • 対応に関すること
  • 費用に関すること
  • 悪意のあるクレーム、誹謗中傷など
  • 従業員からのクレーム

 

 

クレームとは

 

接客サービスをしていると避けることができない「クレーム」。

 

クレームはお客様の不満の表れですから、歯科を経営する上で心地いいものではありません。

 

ただ、クレームはサービスの上で足りない点を教えてくれるものでもありますから、クレームを活用することによって、顧客満足度を高めることもできるのです。

 

そのためクレームとうまく付き合っていくことが重要であるといえるのではないでしょうか。

 

クレームと苦情の違い、クレームの種類、起こる原因についてご紹介していきましょう。

 

クレームと苦情は違う?

「クレーム」とは、お客様からの「苦情」のように捉えられることがありますが、クレームと苦情にはどのような違いがあるのでしょうか。

 

クレームはそもそも「請求」「要求」「主張」といった意味を持つ言葉です。

 

その意味の通り、自分が受けたサービスに対して、損害を請求したり、権利を主張したりすることを総称してクレームと呼んでいるのです。

 

対して「苦情」とは、お客様がサービスを受けたことに対する不満の気持ちを言葉に表したものです。

 

苦情とは「苦しい」「事情」を併せ持った言葉であり、サービスに対して腹立たしい感情を伝えることを意味するものなのです。

 

強いクレームを伝えるお客様のことを「クレーマー」と呼ぶことがありますが、本来の意味からすると、「クレーマー」ではなく「強い苦情を伝えるお客様」なのでしょう。

 

クレームの種類

上記でもお伝えした通り、クレームは苦情の意味合いで捉えられることが多く、サービスを提供したお客様から受ける苦情だけのようにイメージしてしまいがちです。

 

この記事でご紹介する歯科医の場合であれば、歯科治療を行った患者様から直接クレームが入ることを想定するのではないでしょうか。

 

ただクレームはサービスを提供した相手側からだけではなく、身内ともいうべき従業員から発するようなことも珍しいことではありません。

 

取引している企業から伝えられるようなことも想定できます。

 

近年の報道でも見られるように、事実無根であるにも関わらず、口コミやSNSの投稿などで、誹謗中傷を受けてしまうようなことも、「クレーム」と呼べるものではないでしょうか。

 

いずれにおいても、クレームには十分注意しておかないと、悪評が立ってしまって、患者数の減少を招いてしまい、経営に悪影響を伴う可能性があります。

 

そのため、リスクマネジメントとして、どのようなクレームが想定できるのか、クレームに対してどのように対処することが適切なのか、考えておかねばなりません。

 

クレームが起こる原因

歯科医だけではなく、サービスを提供する事業全般においてクレームは、「コミュニケーションの不足」によるものだと言えるのではないでしょうか。

 

今はインターネットが発達し、さまざまな情報を自身で検索し、調べることができます。ある程度、自身で情報を掴んだうえで、消費行動を取るという方が増えているからです。

 

歯科治療に訪れる患者様も例外ではなく、自身に当てはまる症状を検索して、治療法を把握したうえで治療に訪れるという方が少なくないでしょう。

 

そのような場合に、歯科医と患者様に十分なコミュニケーションが図られないと、「自分の思っていた治療法ではなかった」「不必要な治療をされてしまった」「思うように改善しなかった」など感じてしまう可能性があります。

 

また、インターネットで予約したにも関わらず、順番が遅くなってしまったり、治療中にしばらく放置されてしまうような対応があると、これも不満に繋がるでしょう。

 

このようなことから、クレームに対する対処法を検討するうえにおいて、患者様が持っているニーズを掴んでおくことが大切になります。

 

歯科医が受ける可能性があるクレーム

 

  • 治療に関すること
  • 健康保険に関すること
  • 対応に関すること
  • 費用に関すること
  • 悪意のあるクレーム、誹謗中傷など
  • 従業員からのクレーム

 

歯科医が受ける可能性があるクレームとして、6つのポイントにまとめてみました。

 

どのような内容なのかひとつずつご紹介していきましょう。

 

治療に関すること

歯科医に対するクレームに多い、治療に関すること。

 

適切に治療を行ったにも関わらず「ミスではないか」「適切な治療ではなかったのではないか」と、不信感を抱かれるようなものが多く見受けられます。

 

例えば、抜く必要がないと思っていたのに安易に抜歯されてしまった場合や、治療がかなり痛かった場合、もっと治療を進めてほしいのに何度も治療に通わされた、などといったものです。

 

「ミスではないか」などと言われるようなことがありますが、ほとんどのケースでは医療事故や医療過誤ではありません。

 

ただ、患者様に対する説明が不足していたり、患者様自身に理解が不足しているような場合には、このような疑念を持たれてしまうことがあるのでしょう。

 

健康保険に関すること

歯科医に対しては、治療の保険適用についてクレームを受けることも考えられます。

 

例えば、保険適用となるCAD/CAM冠と呼ばれる白い歯について。

 

インターネットなどで情報をみていると、すべての歯に保険適用されるようなイメージを持ってしまいます。

 

しかしよく調べてみると、条件や制限があるものだということが理解ができるでしょう。

 

ただ、保険適用にならない治療だとして、保険外治療を選択したとしても、「やっぱり保険治療ができたのではないか」と不信感に繋がってしまうことがあるのではないでしょうか。

 

もちろん、保険適用についての説明は正確に行うようにし、懇切丁寧に行うことが大切でしょう。

 

もし誤った情報を伝えていたとしたら、クレームが大きくなってしまうことも考えられます。

 

対応に関すること

歯科医だけではなく、「スタッフの言葉遣いや態度が悪い」と、クレームを受けることも考えられます。

 

例えば、「無愛想」「順番が遅い」「ほったらかしにされている」などと言ったものです。

 

最近は新型コロナウイルス感染症の影響もありマスク着用で患者様に応対することが多いですが、顔の表情が見えないために不愛想と感じられることは少なくないでしょう。

 

また、マスクやシールドによって「声が聞こえにくい」といった口コミも見受けられます。

 

順番が遅いと「忘れられているのでは」と不安になることもありますし、「放置された」「ほったらかし」などとクレームに発展することも多いでしょう。

 

さらに、院内の環境に対しても不満を感じられることもあります。

 

汚れやホコリなどが目立っていると「衛生上において問題があるのでは」と感じられてしまう可能性もあります。

 

また、室内の温度、照明の明るさ、トイレの環境なども、重要なポイントとなります。

 

費用に関すること

治療の内容によっては、医療費が高額になることがあり、「支払えない」「持ち合わせがない」などと言って、支払ってもらえないことがあります。

 

全国の医療機関での調査データを見てみると、なんと9割以上の医療機関において未回収金があると返答していることが分かっています。

 

患者様にとって思ってもみなかった費用になったり、ついうっかりして持ち合わせがないようなことは、ある程度仕方のない部分もあります。

 

ただ、治療内容に不満があり、支払いを拒まれたり、支払った金銭の返還を求められるようなことも少なくありません。

 

悪意のあるクレーム、誹謗中傷など

適切に治療を行ったとしても、悪意を持った患者様からクレームを受け、トラブルになってしまうことがあります。

 

また、インターネット上のクチコミ情報サイトなどに、悪質な誹謗中傷が掲載されてしまったということも考えられます。

 

悪意のあるクレームの場合、大きな声で怒鳴り散らすようなことや、金銭を求めるようなことなど、他の患者様にも悪影響を及ぼすことが少なくありません。

 

インターネット上の口コミにおいても、ほとんどの方がスマートフォンを携帯される時代において、影響を受けることは避けられないでしょう。

 

そのため、悪質なクレームや誹謗中傷などについても、対策を講じておくことが大切になります。

 

従業員からのクレーム

クレームは患者様からだけではなく、従業員からも受ける可能性があります。

 

特に、労務に関することはトラブルに発展する原因となります。

 

特に昨今では、残業代に関するトラブルが増えており、医療機関に残業代の支払いを求める裁判事例が増えているのです。

 

クレーム対応で意識すべきこと、やるべきこと

 

歯科医だけではなく、クレームを受ける機会はサービスを提供するすべての方に共通した事項であると感じます。

 

その背景として、メディアによる報道をみて権利意識が高まっていることや、医療に対する安全意識の高まりが考えられます。

 

特に、歯科医院の場合においては、近くにほかの歯科医院が存在することも、大きな要因であると言えるのではないでしょうか。

 

いずれにおいても、冒頭から述べているクレームの内容をしっかりと把握したうえで、適切な対策を講じておかねば、経営に大きな影響を与えかねない事態になることも考えられるのです。

 

丁寧な対応

クレームの多くは、歯科医と患者様の治療に対する想いのギャップだと言えます。

 

そのため、まずは丁寧な対応、分かりやすい説明など、適切なコミュニケーションを図ることが必要になると考えられます。

 

ほとんどの患者様は仮に不満があるとしても、クレームとして声に挙げることはありません。

 

しかし、このような潜在的な不満がクレームに繋がることは間違いないのです。

 

そのため、普段から患者様に耳を傾けて、満足が得られる対応を心がけることが、クレームを予防する一番の対策になると言えるでしょう。

 

また、クレームがあった際にも、多くはコミュニケーション不足、勘違い、理解不足などによるものですから、やはりしっかりと不満を聞き取ることが大切なのです。

 

さらに、患者様だけではなく、従業員に対しても丁寧に対応することが求められます。

 

特に労務トラブルを防止するために、大切な経営資源たる従業員に対する姿勢は、とても重要なことなのです。

 

同意書・承諾書の用意

「同意していないのに勝手に抜歯された」などといった主張を耳にすることがあります。

 

もちろん、患者様から同意なく勝手に抜歯するようなことは考えにくいのですが、他院で「保存可能だった」などと言われてしまうと、「勝手に…」と考えてしまうこともあるのです。

 

もちろん、カルテなどで間接的に同意を確認することができますので、反論できる余地は大きいのですが、直接的に同意を立証するために「同意書」「承諾書」を用意しておくことが大切です。

 

間違っても安易に金銭を返還してはなりません。

 

一度返還してしまったことによって、責任を認めたかのようにみられるリスクが大きいために、追加請求を受けてしまう可能性があります。

 

歯科医師会等へ相談

歯科医師会では、一般市民に向けて、歯科治療に関する相談を受け付けています。その中で一定の割合でクレームが伝えられることがあります。

 

そのため、歯科医師会ではクレームに対応するための医事紛争処理委員会などの紛争処理機関を設置しているところも少なくありません。

 

また、普段からさまざまな研修会を開催しており、「接遇」「安全管理」「院内感性防止対策」などを学ぶことができます。

 

クレーム予防のためにも、参加しておくと良いでしょう。

 

弁護士へ相談

安心して治療に専念するには、弁護士への相談がもっとも適切だと言えるでしょう。

 

クレームの中には、患者様とのコミュニケーションによって解消できるものも多いですが、中には数か月にも及ぶトラブルへと発展することも少なくありません。

 

そのようなトラブルを歯科医だけで対処してしまうと、金銭を返還してしまうなど、間違った対処によってさらにトラブルが拡大してしまうこともあるのです。

 

しかし、第三者であり、法律のプロである弁護士が介入することによって、速やかに問題を解決できることがほとんどです。

 

仮に、医院の中で怒鳴り散らしたり、誹謗中傷を口コミサイトに投稿するような行為があったとしても、弁護士が対応を始めることによって鎮静化させることができます。

 

クレームが大きなトラブルにならないためにも、弁護士への相談体制を構築しておくことは大切であると言えるでしょう。

 

いざとなった場合の弁護士費用保険

 

科医のクレーム対策として、弁護士への相談体制を持っておくことが大切です。

 

もちろんクレーム予防として顧客満足に取り組むことは大切ですが、一定の割合でトラブルへと発展してしまうことがあるからです。

 

仮に、院内で怒鳴り散らされるようなことや、インターネットの口コミサイトなどに誹謗中傷を書き込まれると、ほかの患者様に対してや経営に対して大きな影響を及ぼします。

 

特にクレームによるトラブルは、早期に対処することが肝心ですから、弁護士にお任せして、歯科治療に専念できるようにしておいた方がいいのです。

 

弁護士費用保険の利用がおすすめ

いざ、弁護士を利用するとなると、

 

  • 歯科医に対するクレームに強い弁護士がどこにいるのかわからない
  • 相談費用・対応費用が高額になってしまうのではないだろうか

 

と考えてしまうのではないでしょうか。

 

クレームはいつ起きるかわからないものですから、弁護士費用保険「事業者のミカタ」を利用することをおすすめします。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」を利用すると、日本弁護士連合会と協定を結んでいるために、いつでもさまざまなトラブルに対処できる体制を持つことができます。

 

日常的なクレームの相談から、トラブルに発展してしまったクレーム対応まで、気軽に相談・対処・依頼ができるのです。

 

弁護士への相談は直通ダイヤルが用意されているために、気になったことをすぐに相談しておくことができます。

 

また、いざ対処や訴訟が必要になった場合にも、通常の弁護士費用よりもかなり安価に利用することができるのです。

 

弁護士費用保険の費用は一日わずか155円~となっていますので、大きな負担にならずに弁護士への相談体制が構築できるのです。

 

うまく活用して、トラブルの回避に努めてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

弁護士保険証

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歯科医が知っておきたいクレーム対応についてお伝えしました。

 

歯科医院では一患者様からクレームを受けることがあります。

 

そのため、分かりやすく丁寧に説明することが大切ですが、どうしても患者様自身の理解が不足していることもあり、避けることができないクレームも多いでしょう。

 

また、悪質なクレームを受けることや、インターネットの口コミサイトなどに誹謗中傷を掲載されてしまうようなことも考えられます。

 

従業員からのクレームによって、労務トラブルとなることもあるかもしれません。

 

そのため、クレームを予防し、トラブルに発展しないように、いち早く解決することができる弁護士の存在がとても重要なのです。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」であれば、日々の相談からトラブルの予防や対処まで、安価な費用で弁護士を利用することができます。

 

自身は歯科治療に集中して、トラブル解決は弁護士にお任せしておくことができるので、安心が得られるのではないでしょうか。

 

日本全国の弁護士を利用することができ、しかも保険料は1日わずか155円~となっています。

 

弁護士費用保険「事業者のミカタ」、ぜひ加入して自分の身を守りましょう。

 

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個人事業主向けの弁護士費用保険として、ミカタ少額短期保険(旧社名:プリベント少額短期保険)より「事業者のミカタ」(個人事業主・フリーランスの方の詳細はこちら、法人の方の詳細はこちら)、エール少額短期保険より「コモンBiz+」(詳細はこちら)が販売されておりますのでご参照下さい。

 

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「弁護士費用保険の教科書」編集部

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2015年1月より弁護士費用保険や法律トラブルに関する情報を日々発信している法律専門Webメディア。弁護士監修により、信頼性の高い情報をお届けします。
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