モンスタークレーマーの対処法|警察を呼ぶべきか、民事裁判を起こすべきか

 

モンスタークレーマーの対処法|警察を呼ぶべきか、民事裁判を起こすべきか

近年増えてきているのが、小さなミスをも大げさに取り上げて文句をつけ、過度な「おわび」を要求する「モンスタークレーマー」

いわゆる一般の消費者からの苦情やクレームは、基本的に困ったり悩んだりしていることを報告、または解決することが目的であります。

それに対して、モンスタークレーマーの目的はお金や商品を奪うことにあるのです。

今回はまずそんなモンスタークレーマーの特徴をみていきましょう。

こんなお客さんいませんか?モンスタークレーマーの特徴

モンスタークレーマーに対応する店員

特徴の一つ目としては、 あいまいな説明をし、事実を確認しようとすればするほど嫌がり状況の確認をさせたがらない。

これは相手を惑わせてミスを誘発させるのが目的なので注意が必要です。

二つ目としては、身体的なクレームを訴えながらも診断書の提出を求めると怒り出したり、不良品を訴えながらも実際はそのまま使用していたり、オークションなどで売却していることもあるのか、返品をしてこなかったりと、証拠を出したがらない。

動かぬ証拠があれば話は早いのですが、そこをあいまいにしてきます。

三つ目としては、とにかく解決を急がせてきます。

特に、すぐにお金や商品などで解決させようとするのです。

おそらく本来の一番の目的はこれなので、簡単にこうした話には乗らないようにしましょう。

モンスタークレーマーは30年前に比べ5倍?

日本は高度成長期を経てバブルの好景気を迎え、衣食住も満ち足りるようになりました。

すると、なんだか「変な時間」ができてしまったのでしょうか。

時間はあるがやることがない、じゃあ店に行って文句でも言おうと、そしてそれがエスカレートしながら今へと続いてしまい、モンスター化しているようなのです。

実際に、1984年、アメリカのジョン・グッドマンという研究者が「顧客が苦情を企業に伝えるのは26件中1件」という有名な測定結果を発表しました。

この数字がずいぶん長い間、いわゆる業界の常識として考えられてきていたのですが、現在の日本でこれはさすがにあてはまらないのではないかと、同様のリサーチを行ったところ、なんと4.63回に1回という結果が出たのです。

つまり、この数字の変化を文字通りで考えてみると、30年前に比べてクレーム発生率がなんと5~6倍にはね上がっているということになります。

度を超えたモンスタークレーマーが来た時の対処法

理不尽な要求や嫌がらせを行うモンスタークレーマーは増加の一途を辿っており、もはや社会問題にまでなっております。

少し前のニュースにもあったような、店側の人間らに土下座を強要しその写真をTwitterなどに掲載した事件も、まだまだ記憶に新しいと思います。

このような悪質なモンスタークレーマーは、企業の不祥事や店側の小さなミスにつけこみ、理不尽な要求や嫌がらせを行うのですが、そんな時、企業はどのように対応していけば良いのでしょうか。

クレーマーの行動の内容によってはそれが刑事罰に問え、法的に対応する場合、「刑事手続き」と「民事手続き」の二種類に分けることができます。

モンスタークレーマーを刑事事件として警察に訴える

主に 刑事手続きというのは、警察などの公的機関へ相談したり、訴え出たりすることです。

例えば、大声で騒いだり恫喝をして人を怖がらせたり、壁や机などを手で叩いたり足で蹴ったりして恐怖心を与えたり、暴行を示唆するような行為を行ったりした場合には、威力業務妨害罪(刑法234条)に問うことができます。

また、執拗にモンスタークレーマーの常套句である「誠意を見せろ!」を大声でわめいたり、「店に火をつけるぞ」などといった脅迫行為を行った場合には脅迫罪(刑法222条)に、「土下座しろ!」「◯◯をしろ!」と一方的に何かを強要してくる場合には強要罪(刑法223条)に 、そしてお金や商品を要求してきた場合には恐喝罪(刑法250条)に問うことができ、悪質なモンスタークレーマーの行動によってはその時点で犯罪が成立することがあります。

ちなみに、恐喝罪の場合においては、実際にお金や商品のやりとりを行っていなくとも、恐喝未遂罪として処罰を受けさせることができます。

さらに、何度も謝罪はしたにもかかわらず、一向に帰ってくれなかったり、「お引き取りください」と伝えているのに延々と居座るといった場合には、不退去罪(刑法130条)の適応の可能性も十分ありえます。

こうした刑事手続きを利用するには、まず警察に届け出る必要があります。

ただし、刑事事件として起訴して裁判にかけるかどうかは検察官の裁量に任されることなり、犯罪が成立する場合でも、起訴自体を猶予するということになる場合もあります。

被害届を提出したり、告訴をしたからといって、必ずしも相手が処罰されることになるとは限らないため、その点においては注意が必要です。

モンスタークレーマーを民事事件として訴える

こういった刑事手続き対して、民事手続きには民事調停や債務不存在確認訴訟、訴訟、仮処分手続きなどがあります。

民事調停とは、簡易裁判所において、地域の有識者が調停委員として紛争当事者の双方の言い分を聞き、その紛争解決の斡旋をしてくれるというものです。

例えば、債務不存在確認訴訟とは「◯◯を超えて債務は存在しない」という確認をする訴訟で、相手の要求が法的に正当でないことを確定してもらえるため、相手方の要求が露骨に過大である時や、まったく理由が無い時、筋が通っていない時には非常に有効です。

この訴訟を提起した場合、相手方は自身の要求の正当性を立証して主張しなければならないことになるため、理不尽なモンスタークレーマー相手にはとても効果を発揮することでしょう。

また、モンスタークレーマーによる電話、訪問、あるいは文書やビラによる嫌がらせが激しいときには、そういった迷惑行為の差し止めを求める裁判を行うこともできます。

通常の裁判の手続きには日数がかかるため、通常の業務に多大な損害を与えている、取引先への悪印象が広がる危険性があるなどの緊急を要する場合には、通常の裁判手続きとは別に仮処分手続きを行うことによって、裁判所からモンスタークレーマーへ、迷惑行為の中止を速やかに命じてもらうことも可能です。

そのクレームの性質にあった適切な手段を

多くのクレームが日々寄せられる中でも、そのクレームの性質を見極めて、相手が悪質なモンスタークレーマーであった場合には、以上の対応策の中から適切な手段を選び、毅然とした対応をとることがとても大切になってきます。

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弁保社長

弁保社長

慶應義塾大学卒業後、大手エネルギー関連企業、ベンチャー企業の取締役を経て、2014年に弁護士保険募集代理店として㈱マイクコーポレーションを創業。 幼少期をアメリカで過ごし、訴訟リスクについて親友の父(弁護士)より学ぶ。 自身の離婚経験、友人の相続トラブル、後輩の勤務先企業からの不当解雇など身の回りで弁護士に依頼をした事例が多数起こり、日本での訴訟リスクの高まりと弁護士費用保険の必要性を感じたことをきっかけに、「誰もが小さなトラブルでも気軽に弁護士に相談できる社会」を目指し、広く日本初の弁護士費用保険である「Mikata」の普及促進を図っています。(さらに詳しいプロフィールはこちら
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