遺産相続の手続きを進めていく上で、自分が引き継いだ財産の価値を評価しなくてはいけません。
これは引き継いだ財産全てを計算して税務署に対して自己申告をする必要があるからです。
この手続きのことを「財産評価」と言いますが、ここで言う財産には
- 現金(預貯金なども含む全て)
- 有価証券(株など)
- 不動産(土地、建物)
- 車・バイクなど
- その他(貴金属・骨董品)
- 借入金・貸付金(ローン・故人の借入金)
などなど、引き継いだ全ての財産を計算する必要があります。
価値の評価は、全ての財産を金銭的な評価に置き換えて全てを足した合計がトータルの相続評価となります。
この遺産を金銭価値に置き換える際には、国税庁から発表されている「財産評価基本通達」という評価基準に照らし合わせて故人が亡くなった段階での”時価”で計算することが原則となっています。
財産評価は専門家に任せるべきか?
遺産相続手続きにおける財産評価は、その時々の時価相場変動によって評価の難しい部分もあります。
また、相続した遺産の金額や種類が多くなれば多くなるほどその計算は複雑なものです。
財産の種類によって、評価の方法や評価額も変わってくるので相続した財産の種類が多い場合には専門家に依頼して正しい財産評価をしてもらう方が相続手続きがスムーズに進めることが出来ます。
専門家に依頼した場合には手数料が必要になりますが、自分だけで計算した場合の時間や労力を考えると専門家に任せる価値は充分にあります。
正しい財産評価をすることで相続税の節税対策も見込めるので
財産評価が複雑であれば専門家に任せることで結果的にお得になることもあります。
自己評価のメリット・デメリット
財産評価を自分だけで行う場合のメリットは、専門家に依頼する場合と比べると費用が少なく済む可能性があることです。
大きなデメリットは計算をする方法を調べたり、自分自身で動く必要があるので時間が掛かったりと何かと手間がかかるところです。
税理士さんなど遺産相続に強い士業の方のHPなどを見ると、事例などを示してくれていることは多いですが、専門用語が非常に多いので一般的な人が見るだけでは理解しにくい部分も多いです。
相続する財産は人によって千差万別ですが、
- 相続財産が少なく分かりやすいものであれば自分で計算する
- 相続財産の種類が多い場合は専門家に依頼する
という2択の方法で考えてみると良いと思います。
また、全てを依頼するのではなく相談に乗ってもらうという形であれば費用も抑えられるのでおすすめです。
財産評価は評価する人によっても少し見解が変わる可能性もあるので、出来る限り相続関連に精通した専門家の助力を得た上で手続きを進めると良いでしょう。