インターネット・スマホの普及が進み、今や中高生でもSNSを通して「有名になりたい」「認められたい」と思うことが多いでしょう。
しかし、使い方を間違えると批判や非難の対象となり、いわゆるSNS炎上に発展するリスクがあります。
回転寿司チェーン店「スシロー」で起きた学生による迷惑行為がSNSで拡散され、社会問題となったことも記憶に新しいでしょう。
このようなSNSをめぐるトラブルのニュースを目にすることも多く、SNSに対し不安を抱く保護者の方も少なくありません。
本記事では、SNS炎上が起きる原因と、炎上した際の適切な対応、SNSを安心して使う方法を解説します。
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学生によるSNS炎上事例5選
まずは、学生によって起きた実際の炎上事例を見てみましょう。
コンビニの店内で犯罪行為をSNSで拡散し炎上
制服を着た女子高生複数人が、コンビニエンスストアの個室トイレ内でわざとライターを着火させ、火災報知器を鳴らす様子を撮影した動画が拡散され、炎上しました。
着火の様子は火災報知器が反応するまで数回行われ、報知器が作動した直後に「こわい〜!」と騒ぎ、ふざけているシーンで動画が終わっています。
炎上した動画の撮影時期や店舗名は特定されていませんが、火事など大惨事になりかない危険な行為として批判の声が集まっています。
飲食店での迷惑行為動画を拡散させ炎上
続いて、飲食店での迷惑行為を動画が拡散され、炎上したケースです。
2023年1月、回転寿司チェーン・スシローの店内にて、当時高校生だった男女3名がテーブルに設置してある湯呑みや醤油差しに直接口をつけるといった迷惑行為を撮影し投稿したものが、SNSで拡散されました。
動画は瞬く間に拡散され、店舗名や本人の名前、当時在籍していた高校が特定されました。
本人と保護者がスシローに謝罪をしたものの、営業妨害や経済的損害を受けたスシロー側は謝罪を実質拒否。
その後、迷惑行為を行った当事者たちは自主退学をしています。
無銭飲食をネット公開し炎上
2014年6月、当時大学生の男性グループ12人が、東京都内の居酒屋で無銭飲食をして逃走したと、従業員がTwitterで投稿したことで発覚し、炎上しました。
無銭飲食をした大学生グループは、自らTwitterで「逃走中」とハッシュタグをつけ投稿し、そのツイートを従業員が見つけ出し、実態が明るみになりました。
学生の通う大学名もSNSで公開され、大学側は不祥事に対する謝罪文と当学生への処分を発表しています。
コンビニの商品のおでんを食べる動画を投稿し炎上
2019年2月、セブンイレブンに勤務していたアルバイト店員2人(当時大学生)が、商品のおでんを口に含み吐き出すといった動画をSNSに投稿し、問題となりました。
SNS上では、動画を投稿した人物や学校名、撮影が行われた店舗名まで特定され、批判が殺到。コンビニのオーナーは迷惑行為を行った2人を懲戒解雇処分し、法的措置を検討していると発表しました。
有名テーマパークでの迷惑行為を繰り返し炎上
当時大学生のグループが、有名テーマパークを訪れ、アトラクションのボートをわざと転覆させたり、パーク内で集団で上半身裸になったりと騒動を繰り返し、その様子をブログに公開し炎上しました。
この迷惑行為が原因で、アトラクションが一時休止状態となりました。
ネット上では当事者グループの大学名や学生のプロフィールが特定され、大学側は事実確認をするとともにテーマパークに謝罪をし、教授会で処分を検討すると発表しました。
SNS炎上が起きる原因
騒動の発端は、迷惑行為やモラルの欠如によるものも含まれますが、ネットの特性上、炎上に発展しやすいという理由があります。
SNS炎上が起きる原因は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
- ソーシャルメディアは多種多様な価値観を持つ人が利用するから
- ネットの特性やリスクを理解できていないまま利用するから
- サイバーカスケードを引き起こしやすいから
ソーシャルメディアは多種多様な価値観を持つ人が利用するから
一つ目に、ソーシャルメディアは多種多様な価値観を持つ人が利用するから、という理由が挙げられます。
下記の図は、ICT総研が発表した、2022年度 SNS利用動向に関する調査結果で、日本におけるSNS利用者数を示したものです。
日本におけるSNS利用者数は年々増加傾向にあり、2024年にはネットユーザー全体の83.2%がSNSを利用すると予測しています。
利用者が増えるということは、それだけ多種多様な価値観を持つ人が集まっていることになります。
自分は一般常識だと思って投稿していても、他者にとっては非常識と捉える場合もあります。
もし、過度な正義感がエスカレートした場合、投稿者に対して批判や非難のコメントが殺到し、SNS炎上に発展してしまうのです。
ネットの特性やリスクを理解できていないまま利用するから
SNSの特性を理解できていないまま利用していることもSNS炎上を招く原因です。
SNSは、facebookのように実名登録が必要なサービスはごくわずかで、TwitterやInstagramなど多くのSNSは匿名で利用できます。
さらに、拡散力が非常に強く、一度発信した内容はネット上のあらゆる場所に残ります。
こうした特性から、一度火がついてしまうと本人の知らないところで拡散され続け、コントロールが効かなくなります。
完全に削除ができないことから、デジタルタトゥーともいいます。
こうした特性を理解しないまま利用するとSNS炎上のリスクだけでなく、将来に悪影響をもたらしかねません。
サイバーカスケードを引き起こしやすいから
サイバーカスケードを引き起こしやすいこともSNS炎上が起きる原因です。
サイバーカスケードとは、日本語で「集団極性化」を意味し、同じような価値観を持つ人がネット上でコミュニティを作ることを指します。
サイバーカスケードは、偏った考えを持つ人や閉鎖的な思想を持つ人が集まった場合、非常に過激な集団に発展しやすいという特徴があります。
結果として、自分たちとは異なる考えや思想を受け入れられなくなり、非難や批判を行うようになります。
SNSで炎上した際の適切な対応
SNSで炎上を起こしてしまった場合は、被害をできるだけ最小限に抑える必要があります。そのための適切な対応として下記を行いましょう。
- 事実関係を迅速に把握する
- 誠実に謝罪する
- 再発防止に努める
事実関係を迅速に把握する
炎上が起きた場合、まずは事実関係を迅速に把握しましょう。
炎上を起こしてしまうと、予想もしなかった状況に混乱してしまうかもしれません。
しかし、炎上した投稿を削除したり、むやみに反論したりすることで、却って批判の声を煽る可能性もあります。
まずは落ち着いて、批判されている内容が事実であるか、批判の論点はどこに集中しているのかを把握することが重要です。
状況を適切に把握することで、その後の謝罪対応も変わります。さらなる批判につなげないためにも、冷静な対応を心がけましょう。
誠実に謝罪する
SNS炎上の事実関係を確認できたら、誠実に謝罪しましょう。
謝罪をする際は、「どのような点に対し謝罪しているのか説明する」「誤りを明確に伝える」「再発させないための防止策を伝える」ことを意識しましょう。
炎上した発言内容は、削除したからといって沈静化するものではありません。
炎上した内容はスクショされ、既に拡散されている可能性が高いからです。
社会的評価を落とさないためにも、真摯な対応を心がけましょう。
再発防止に努める
炎上した原因を追求し、再発防止に努めることも重要です。
SNSが炎上するのは、そこに必ず何らかの原因があります。炎上した原因を掘り下げることで、また同じ内容で炎上を起こすリスクを減らせます。
学生によるSNS炎上を防ぐために気を付けるポイント
SNS炎上が起きてしまう原因は、ユーザーの不用意な情報発信が考えられます。SNSを安全に利用できるよう、SNS炎上を防ぐためのポイントを解説します。
- ネットリテラシーの基本を理解しておく
- センシティブな内容に触れない
- トラブル事例を多く見ておく
- 根拠のない情報を発信・拡散しない
- 個人情報を発信しない
ネットリテラシーの基本を理解しておく
まずは、ネットリテラシーの基本の理解です。
ネットリテラシーとは、インターネットを適切に使いこなす能力のこと。
インターネットには情報を簡単に受け取れるという反面、不確かな情報も含まれます。
間違った情報を一度発信してしまうと永遠に残り続け、トラブルに発展しかねません。
SNS炎上が起きる要因のひとつに、ネットリテラシーへの欠如があります。
トラブルに巻き込まれず、インターネットの特徴や適切に扱うには、ネットリテラシーへの理解が必要なのです。
センシティブな内容に触れない
政治や宗教、ジェンダーなど、特定の人たちに影響するセンシティブな内容に触れないように注意しましょう。
偏見や差別的な発言は不快感を与えやすく、炎上する可能性が高まります。
また、災害時など人々の生死に関わる話題は、どんな些細な投稿でも反応されやすい傾向があります。
トラブル事例を多く見ておく
実際のトラブル事例を多く見ておくことも、効果的な予防策です。
例えば、自動車免許を更新する際に、交通事故の映像を見る機会があります。
事故を起こした後の影響への危機感を与えるためのものです。
SNSをめぐるトラブルも同様に、ふだんから家庭内で話題にし、将来にどのような悪影響を及ぼすのか理解を深めましょう。
根拠のない情報を発信・拡散しない
根拠のない情報を発信・拡散しないことも、気を付けるポイントです。
医療や科学、法律においては特に注意が必要です。
ある時点までは信憑性があると考えられていた事柄も、将来的に見解が変わるケースも十分にあります。
自分で判断できない情報は、発信・拡散しないようにしましょう。
個人情報を発信しない
個人情報を発信しないことも、SNS炎上のリスクを防ぐポイントです。
SNSにおける個人情報とは、人物を特定できる可能性のある情報すべてを意味します。
炎上が続く場合、個人情報が特定されると、直接的な被害を受けるリスクが高まります。
そのため、本名や住んでいる地域の詳細を一般公開しないほか、住所が読み取れる画像の扱いにも注意が必要です。
また、SNSによっては投稿時に自動的に位置情報が記載されるものもあります。
スマートフォンの位置情報がオフになっているか、投稿画像に場所を特定できる情報が写っていないか確認しましょう。
SNS炎上による誹謗中傷は弁護士相談がおすすめ
多種多様な価値観を持つ人が利用するSNS。一度炎上した場合、沈静化をするまでに時間がかかるどころか、当事者の本名や学校名が特定され、誹謗中傷の対象になる可能性があります。
弁護士へ相談するメリット
当事者の個人情報を守るためにおすすめなのが、弁護士への相談です。
特に、未成年によるトラブルであれば、保護者が責任を持って対処しなければなりません。
しかし、未成年によるトラブルはどのように対処すればいいのか、法的トラブルに発展した場合に適切な措置をとればいいのか、個人では対処が難しいのが現状です。
そのため、弁護士に相談することで、炎上の際の適切な対応や謝罪の仕方、トラブル解決の流れをサポートしてもらえます。
ただ、弁護士に依頼するとなると、費用がいくらかかるのか、どの弁護士に依頼すればいいのか不安に感じる方も多いでしょう。
そこでおすすめしたいのが、弁護士保険です。
弁護士保険は、日常生活の個人的トラブルや事業活動の中で発生した法的トラブルに対し、弁護士を利用した時にかかる弁護士費用を補償する保険サービスです。
通常、弁護士を通してトラブルを解決しようとすると、数十万から数百万単位の弁護士費用がかかる場合があります。
しかし、弁護士保険に加入しておくことで、法的トラブルが発生した場合に、弁護士に支払う費用をおさえることができます。
これまでは金銭的な理由で相談できなかったトラブルも、弁護士保険に加入することで無理なく相談できる環境を得られます。
今後のリスク対策のためにも、弁護士保険の利用を視野に入れましょう。