弁護士がやりがいを感じる時とは?直接弁護士に聞いてみた

弁護士がやりがいを感じる時

弁護士がやりがいを感じるのは、どのようなときなのでしょう?

個人的には、やはり無事に事件が終結したときなのだろうと考えていました。

どういった形であれ、終結というのは1つの結果です。

それを目の当たりにした際、依頼者にとって良い結果が出たのであれば、当然ながらやりがいを感じるだろうし、あまり良い結果でなかったとしても、やれるだけのことをやったのであれば、やはりそこにもやりがいを見出すことはできるのでは?といった想像をしていました。

しかし、実際に弁護士にこの問いを投げてみたところ、終結の先までを見据えていました。

こんな疑問にお答えします

Q:弁護士やりがいを感じるのはどのような時なのか、興味があります。

A:現役の弁護士は、仕事を通じてたくさんのやりがいを感じています。例えば「なぜ、弁護士は悪いことをした人(被疑者)の味方をするの?」という疑問を持つ人もいます。しかし、弁護士は被疑者の唯一の味方になれることにもやりがいを感じているのです。
自分の専門性を活かして社会や人に貢献するのは、大きな喜びにつながります。本記事では、弁護士のやりがいについてリアルな声を交えて紹介しています。

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本当の意味での解決

いくら法的な問題を解決できたからといって、実際には依頼者が抱えるすべての問題が解決されるわけではありません。

その問題が残されている以上、事件の終結だけで諸手を挙げて喜ぶことはできないようです。

しかし、弁護士という仕事は法律問題の手助けをすることはできますが、それ以上の手助けをすることはできません。

その先、どうするかというのは、依頼者の方それぞれの問題になるのです。事件の終結後、その後の依頼者の生活がどうなったのか?

弁護士によっては、そこまで目を向けているのです。

依頼者からのその後の報告

上記のように、法的な問題さえ解決できてしまえば、弁護士の出る幕はなくなります。

しかし、私からの問いに答えてくれた弁護士は、終結後にある依頼者からの報告に、やりがいや充足感といったものを見出していると語ってくれました。

「先生、あの後こうなったよ!本当に先生にお願いしてよかったよ!」

こういった一言をもらえたとき、弁護士をやっていたよかったと心から感じるそうです。

もちろん法的問題の解決自体が本当の意味での解決に繋がっている件もありますが、その後の報告をしてくれるということは、それなりに慕ってくれていたというわけです。

確かに、こういった事後報告を嬉しく感じない弁護士はいないのではないか?と思うほどです。

私でさえ、担当した方が事後報告に来てくれることほど嬉しいことはありません。

言われてみればそうだよな、と思わせる弁護士からの回答をいただきました。

自身の知識が役立っている喜び

また、他の弁護士はこういった回答をしてくれました。

「今まで勉強してきた知識が役に立っているのを感じたとき」

確かに、自身の努力によって身に着けた知識が依頼者の役に立ったとなれば、とても嬉しいですし、それをやりがいにしている弁護士も多くいることでしょう。

実は、弁護士は事件のたびに膨大な量の資料を読みこみ、必要な知識をできる限り身に着け、裁判といった法的問題に取り組んでいくことになります。

なにも、弁護士だからといって、はじめからなんでも法律や判例が頭に入っているわけではありません。

事件の度に勉強を積み重ねていかなければ、依頼者にとって本当に良い結果を掴み取ることはできないのです。

こちらについても、確かに・・・と納得できる回答でした。

人の支えになれる

また、「人の支えになれることがやりがいである」と回答する弁護士もいます。

被疑者の味方をする弁護士は、時に「なぜ、悪いことをした人の味方をするの?」と思われることもあるでしょう。

ただ、刑事事件において被疑者がどんなに疑われていても、裁判で有罪が確定するまでは無罪であることが前提になっています。弁護士は、被疑者が家族からも見捨てられる状況であっても被疑者の味方をします。

そのような甲斐あって、弁護士とのコミュニケーションを通じて自分を見つめ直し反省する人もいます。時に被疑者にとって唯一の味方にもなりうる弁護士は、人の支えになるやりがいを感じる職業です。

自由に働きやすい

「自由に働きやすいこと」を挙げる弁護士もいます。

弁護士は、特定の法分野などの知識を深めるなど自身の関心を大切にしながら仕事と向き合えます。また、法律事務所から独立してフリーランスになることや大学で実務家教員として活躍するなど、自己の理想とする働き方を目指しやすい環境があります。

弁護士業界は、弁護士法による最低限の規制があります。

しかし、監督官庁はありません。規律は日弁連や各地方の弁護士会が自発的に作り上げています。弁護士会費の支払いやボランティアのような会への参加などは求められますが、融通の効きやすい仕事であることは確かです。

このように自由に仕事をできるのは、弁護士資格を持つ特権とも言えるでしょう。

弁護士の1日のスケジュールについては、こちらの記事をご覧ください。

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一生働ける

「一生働ける」ことを挙げる弁護士もいます。

弁護士資格を取得して独立開業をしていれば、定年の概念がないので自身のタイミングで引退時期を決められます。

仕事量も自分の裁量に合わせて調整できる点は魅力的です。

生涯を通して社会や人のために尽力することができれば、大きなやりがいを感じられるでしょう。

やりがいは弁護士それぞれが持っている

また、弁護士はそれぞれ仕事へのやりがいを必ず持っているように思えます。

そうでないと、忙しい上に責任感も重く、プレッシャーを感じながら仕事を続けるなんてできません。

どの職業でもそうかもしれませんが、長く続けていけるということは、なにかしらにやりがいを見出しているのでしょう。

今回は、いくつかの例をご紹介させていただきましたが、他にも様々なやりがいがあるはずです。

それは弁護士になっていないと感じられないことも、たくさんあるのだと思います。

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記事を振り返ってのQ&A

Q:弁護士のやりがいとは?

A:人それぞれですが、例えば以下が挙げられます。

  • 依頼者からのその後の報告
  • 自身の知識が役立っている喜び
  • 人の支えになれる
  • 自由に働きやすい
  • 一生働ける

弁護士は多くのやりがいがある職業です。