遺産相続争いの件数が急増中!弁護士に相談すべきケースと費用の相場は?

 


誰もがいつかは必ず経験することになる「相続」。
近年、この「相続」をめぐるトラブルが急増しています。

下記は「家事手続案内」という家庭裁判所に寄せられた相続に関する相談件数の推移です。

家庭裁判所に寄せられた相続に関する相談件数の推移

遺産争いは、他人同士と違い、血を分けた家族同士だからこそ抱えている、その家族の歴史や微妙な人間関係にまつわる感情が複雑に絡み合って起こるトラブルです。

相続争いはお金持ちだけの話ではなかった

相続トラブルといえば、「お金持ちの人たちだけの話でしょ?」と思う方もいらっしゃると思います。

実は富豪層で多いのは相続税に関するトラブルであって、一般的な家庭では、遺産分割の金額や割合で、遺族同士が揉めるケースが急増しているのです。

下記のグラフのように、相続争いの約8割弱は遺産の金額が5000万円以下の一般家庭なのです。
2014年1月~9月の遺産額別の調停などの成立件数

それでも比較的大きなお金が絡むことなので、それまで物静かな優しい人だった兄弟や親戚が、まるで別人のようになってお互いの主張を曲げず、全く話がまとまらないケースがとても多いです。

また、誰でも必ず経験することであると分かっていながらも、いざ相続が発生するまでその法律手続きや中身についてじっくり学ぶ機会がなかなかないということも、準備不足からトラブルを引き起こす原因の一つとなっています。

そういった時に頼れる存在が、弁護士や税理士といった法律の専門家。
いわゆる「士業」と呼ばれる人たちです。

しかし、一口に士業といっても、その取扱業務内容の違いは一般の方にはわかりにくく、自分の場合は一体どの士業のに相談に言ったらよいのかわからないという話も多く聞きます。

そこでまず、その役割の違いについてご説明します。

誰に相談すればいいの?弁護士、税理士、司法書士、行政書士の役割の違い

まず、それぞれの士業が扱える業務を表で確認してみましょう。

項目弁護士司法書士税理士行政書士
相続に関する調査(戸籍の収集など)
遺産分割協議書の作成
代理人として交渉
相続登記
相続税の申告

このように士業ごとにその取り扱える範囲が異なっています。
ではもう少し詳しくご説明します。

相続の専門家、それぞれの業務

弁護士

紛争となっている事案、つまりトラブルになっている相続を扱えるのは弁護士だけです。

すでに相続人同士の間で対立が起きていたり、家族の間で複雑な事情があって、とてもではないが相続人同士では円満な話し合いが見込めないという場合は、弁護士に相談するのがベストでしょう。

司法書士

司法書士は、登記手続きのスペシャリストです。
一般的に日本の場合、相続財産といえば持ち家といわれる土地家屋を指すことが多いでしょう。

相続人同士の間でもめているわけではないが、相続により引き継ぐことになった土地や建物の登記変更の手続きを一体どうしたらいいのかわからないという場合は、司法書士に相談するとよいでしょう。

また、司法書士は、裁判所へ提出する書類の作成も行うことができますので、相続放棄や限定承認といった家庭裁判所での手続きが必要な場合にも力になってくれます。

税理士

税金に関する相談を受けたり、税申告の代行ができるのは税理士だけです。

相続の関しての税金といえば、まずは相続税のことを考慮しなければなりません。

相続税がかかりそうな場合は、できれば相続人の生前から税理士に相談しておくと、税の専門家の観点から節税対策を考えてくれるでしょう。

行政書士

行政書士は、行政機関への手続き代行や書類作成のスペシャリストです。

特にトラブルになっているわけでないが、細かくて面倒な役所への手続を自分でするのが大変だという場合に比較的リーズナブルな費用で対応してくれます。

近年、高齢化が進み、被相続人と呼ばれる亡くなられる方だけでなく相続人の方もご高齢になっておられることも多いですし、また、現役世代の場合も仕事に忙しく、役所への手続のために仕事を休めなかったりします。

そういった場合に行政書士に相談するとよいでしょう。

弁護士に依頼した方がいいケースとは?

ここまでで、遺産争いにはなっておらず、手続きだけを専門家に依頼したい場合には、用途に応じて司法書士、税理士、行政書士に依頼をする。

一方で相続トラブルを抱えている場合の相談先は、弁護士のみということがお分かりになったかと思います。

次に、具体的にどういった場合に、弁護士に相談した方がいいのかということについて詳しくご説明します。

他の相続人にすでに弁護士がついている場合

依頼者の代理人になった弁護士
遺産分割協議と呼ばれる相続財産を分けるための話し合いが始まっているいないにかかわらず、すでにほかの相続人が弁護士を付けている場合は、こちらも弁護士に依頼した方が、法律のプロ同士が法律にのっとって協議をしますのでスムーズに進みます。

また、法律の素人の相続人が弁護士を相手に協議をするよりも、結果として納得のいく協議内容になることでしょう。

他の相続人が相続財産を独占している場合

相続財産を隠す人
例えば、被相続人と同居していた相続人が相続財産をすべて管理しており、他の相続人がどんなに要求しても相続財産を明らかにしない場合は、弁護士に代理人として交渉にあたってもらうとよいでしょう。

遺言の内容に納得がいかない場合

遺言の内容に納得がいかない女性
相続財産の分け方は、基本的には遺言書に示された被相続人の意思が大事にされますが、一方で、相続人にも遺留分といった形である程度の権利が認められています。

例えば配偶者や子供には法定相続分の2分の1の遺留分が認められています。

これをあまりにも無視した遺言書の内容であり、とても納得がいかないという場合は、その権利を守るためにも弁護士に相談されるとよいでしょう。

他の相続人が話し合いに全く応じようとしない場合

他の相続人が話し合いに全く応じようとしない人
相続財産は、相続が始まった時点で法律的には相続人同士での共有ということになっています。

これを速やかに、遺産分割を行ってそれぞれに分けないと、相続価額の大きさによっては、相続税の申告の問題が発生しますし、また、いたずらに時間が過ぎて相続人の誰かが死亡した場合は、さらに相続人が増えてしまい、話し合いがさらに困難になる可能性があります。

他の相続人が話し合いに応じようとせず、こういったことが懸念される場合は、速やかに弁護士に代理人として、話し合いの席に着くよう要求してもらうのがよいでしょう。

こちらには寄与分があるはずなのに、他の相続人が認めない場合

親の介護を頑張ったのに寄与分が認められない女性
被相続人の生前に、その事業を一緒に営み、相続財産を増やすことに貢献したり、被相続人の介護を一身に引き受けて相続採算が介護費用に消えるのを防ぐことに貢献したりしたのに、他の相続人がそのことを認めないということがあります。

他の相続人にとってはそのような貢献を認めるというのとは自分の相続分が減ることにつながるので、寄与分についての話し合いは相続人同士ではなかなかうまくいかないことが多いものです。このような場合は、弁護士に依頼するとよいでしょう。

※関連ページ→「寄与分の理想と現実-介護などの貢献分は相続時にどれだけ評価されるのか

他の相続人は、特別受益があるのに、自分と同じかさらにそれ以上相続するのは納得がいかない場合

例えば、兄弟姉妹のうちの一人だけが、学費を多く出してもらったり、マイホームの頭金費用を出してもらったりということがあった場合、そのことを無視して、現在残っている相続財産を一律に均等に相続するということは、かえって不公平感を招くことになります。

このような特別受益に伴う不公平感について、納得いかない場合は弁護士に依頼するとよいでしょう。

相続トラブルの弁護士費用の相場

ここからは相続トラブルを弁護士に依頼した時の費用についてご説明します。

相続トラブルにおける弁護士費用の相場

現在は、法律での報酬規程はなくなり、それぞれの弁護士が自由に価格を設定できます。

弁護士費用の内訳というのは、「着手金」+「成功報酬」+「日当」という3つの要素で成り立っていますので、それぞれについて見ていきましょう。

着手金

まず着手金ですが、これは、弁護士が依頼に取り掛かったことに対して必ず発生する費用です。

すなわち、相手方との交渉の成功・不成功に関わらず必ず必要となる費用です。

相続トラブルに関する場合、その目安は50万円前後、その幅は30万から150万円の間といわれています

成功報酬

これは結果に応じて発生する費用です。

これに関する目安は100万円前後、その幅は60万円から300万円の間といわれています。

そして、この二つの金額を考える際もととなるのは、経済的利益と呼ばれるものです。

これは、例えば弁護士が依頼を受け解決した相続トラブルで、結果として依頼人が5000万円の遺産を相続できた場合は、その5000万円が経済的利益ということになります。

日当

弁護士が、交渉相手先に出向く、裁判所に出向くといった場合にかかってくる費用です。
半日なら3万円から5万円、一日がかりなら5万から10万円が相場といわれています。

相続トラブルの弁護士費用の実例

最後に相続トラブルと弁護士費用の実例についてご紹介します。

遺言書の記載に不満があるケース

(事例)
相談者は、兄と本人の2人兄弟であるが、父親の死後、生前に父親と同居していた兄から「父の遺言に全財産4000万円を長男(兄)に相続させるという内容が書かれているので、お前には相続する財産は無い」と言われた。

父の遺言書に納得がいかない女性

X弁護士に相談をしたところ、

「遺言の有効性(遺言者の自筆でない箇所や、ワープロで作成した箇所が一部でもあれば遺言書は無効)」

「遺留分(遺言によっても奪うことができない各相続人の最低限の取り分)」

という2つの法的な観点から検証。

その結果、遺言の有効性は認められたものの、遺留分を考慮し、法定相続分の4分の1である1000万円を遺留分減殺請求権を用いて請求できることとなった。

弁護士に相談して遺留分減殺請求権が認められ喜ぶ女性

しかし、その代償として必要となったのが、高額な弁護士費用です。

<弁護士に支払った弁護士費用>

合計130万円
着手金40万円
成功報酬経済的利益の8%=80万円
日当5万円×2日間=10万円

まとめ

上記はほんの一例であり、一概には言えませんが、
相続トラブルの際には、弁護士を用いることで、
正当な遺産の受け取りができるようになる可能性が高まります。

その際に、弁護士保険に加入していれば、

・弁護士の紹介が受けられる(弁護士保険適用対象の事案のみが対象)
・弁護士費用の負担が大幅に減る
・弁護士直通ダイアルで初期相談が無料でできる

といったメリットがあります。

相続トラブルはもちろんのこと、その他身近なトラブルの備えの1つの選択肢として、弁護士保険への加入を選ぶ人が増えていますので、ご興味のある方は、下記資料をご覧下さい。

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弁保社長

弁保社長

慶應義塾大学卒業後、大手エネルギー関連企業、ベンチャー企業の取締役を経て、2014年に弁護士保険募集代理店として㈱マイクコーポレーションを創業。 幼少期をアメリカで過ごし、訴訟リスクについて親友の父(弁護士)より学ぶ。 自身の離婚経験、友人の相続トラブル、後輩の勤務先企業からの不当解雇など身の回りで弁護士に依頼をした事例が多数起こり、日本での訴訟リスクの高まりと弁護士費用保険の必要性を感じたことをきっかけに、「誰もが小さなトラブルでも気軽に弁護士に相談できる社会」を目指し、広く日本初の弁護士費用保険である「Mikata」の普及促進を図っています。(さらに詳しいプロフィールはこちら
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