【離婚調停】代理人が親族もありなのか?

離婚調停で親族が代理人になっても良いのか離婚調停を申し立てる際、弁護士が代理人になってくれるというのはよく聞く話です。

しかし、当事者の親族が代理人になることはできるのでしょうか?

たとえば、妻が離婚調停を申し立てる際、妻の両親や兄弟に代理人になってもらうことはできるのでしょうか?

今回は、離婚調停で親族が代理人になってもよいのか、について詳しくご説明します。

こんな疑問にお答えします

Q.離婚調停の代理人として親族を選ぶことは可能ですか?

A.可能です。その際は、事前に裁判所からの許可を得る必要があります。
どうしても親族に依頼できないときは、弁護士に依頼するといいでしょう。弁護士であれば精神的な支えのみならず、法的な知識によるサポートも兼ね備えてくれるため心強い味方になってくれます。

そもそも離婚調停とは

離婚調停とは、婚姻関係の夫婦が協議離婚がうまくいかなかった場合に、家庭裁判所を通じて話し合いの場を設けることです。

離婚調停では、調停委員を仲介者として話し合い、離婚や離婚後の条件を取り決めます。

基本的に、離婚調停には当事者(夫婦本人)が参加します。

しかし、各当事者は代理人を選任することができます。選任された代理人は、調停期日に同席し、意見を代弁するなど話し合いをサポートすることができます。

離婚調停の手続きの流れについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。

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今回の記事では、離婚調停の代理人として親族を選ぶことは可能なのか?ということが論点です。次の章で詳しく解説します。

親族が代理人になることは可能

結論から言えば、親族が離婚調停の代理人になることは可能です。

ただし、弁護士が代理人になる場合と違い、弁護士以外が代理人として調停手続きを行うには、事前に裁判所からの許可を得なければなりません。

この際、裁判所に提出するのが「代理人許可申請書」と呼ばれる書面です。

この代理人許可申請書は、当事者の親族に限らず、誰を代理人にしても提出すること自体は可能ですが、申請が認められるかどうかは裁判所次第で、確実に認められるわけではありません。

とはいえ、兄弟姉妹や両親といった親族であれば、認められる場合が多いものです。

必要があれば申請してみるのも良いでしょう。

調停は本人が出頭しなければ進展しない

上記のように、親族が代理人になることは可能ではありますが、調停は本人が出頭しなければ、進展することはほぼありません。

というのも、調停の本質は当事者である本人同士の話し合いであるため、代理人が話し合いに参加することは可能であっても、本人がその場にいないことには、決して結論が出されることはないからです。

どうしても本人が出頭できない場合、代理人の出頭のみでも調停が開かれることはありますが、進展はあまり見られないケースがほとんどです。

また、不出頭が何度も続くような場合、そのまま調停不成立とされてしまう可能性も十分にあるため注意が必要です。

調停は代理人任せにはできないが・・・

弁護士が代理人なっている場合も言えることですが、調停は代理人任せにできる手続きではないということ。

これだけは必ず認識しておきましょう。

ですが、代理人の権限があれば、調停室に本人と同席することが可能です。

本人と代理人以外は調停室に入ることすら許されていません。

隣に誰かが居てくれるだけで、心の支えになるということもあります。

代理人をお願いできる方がいるのであれば、代理人許可申請を利用してみるのも良い方法でしょう。

代理人はいるに越したことはない

また、調停という手続きは、精神的な負担が非常に多い手続きです。

原則として、夫婦は別席調停にて行われますが、相手の顔を見ないまでも相手からの意見は調停委員を通して伝わってくるため、精神的な支えになってくれる代理人がいてくれるだけで心強いものです。

親族に依頼できそうにない場合は、弁護士に代理人になってもらうのも良いかもしれません。

また、弁護士であれば精神的な支えのみならず、法的な知識によるサポートも兼ね備えてくれるため、心強い味方になってくれることでしょう。

離婚調停の代理人は弁護士に依頼できる

先に説明したように、離婚調停の代理人を親族に依頼できそうになければ弁護士に依頼することができます。

弁護士に一任するメリット

離婚調停はあくまで話し合いの場ですが、離婚後のトラブルを防ぐためにもしっかりと条件を取り決める必要があります。

例えば、以下の内容です。

  • 年金分割
  • 財産分与
  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流

離婚条件については、どちらか一方ばかりが有利にならないようバランスよく取り決める必要があります。弁護士に代理を依頼すれば、双方の事情に配慮しながら合意を形成できるよう話し合いを行えます。

弁護士の探し方

弁護士も得意とする分野が異なります。

離婚問題に詳しい弁護士を見つけるには、解決の実績があるかをチェックしてみましょう。

法律事務所のホームページで、「業務分野」や「実績例」として専門分野・得意分野が記載されていることがあるので、ぜひ調べてみてください。

弁護士の相談窓口について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

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また、弁護士費用が不安な方は、弁護士保険の活用がおすすめです。保険が弁護士費用を負担してくれるので助かります。

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記事を振り返ってのQ&A

Q.離婚調停の代理人として親族を選ぶことは可能ですか?
A.親族が離婚調停の代理人になることは可能です。弁護士以外が代理人として調停手続を行うには、事前に裁判所からの許可を得る必要があります。この際、裁判所に「代理人許可申請書」と呼ばれる書面を提出しましょう。

Q.調停自体は、本人が出頭する必要がありますか?
A.調停は本人が出頭しなければ、進展することはほぼないと考えましょう。どうしても本人が出頭できない場合、代理人の出頭のみでも調停が開かれることはありますが、進展はあまり見られないケースがほとんどです。

Q.親族が代理人として選べない場合は他にどんな手段がありますか?
A.弁護士も、代理人として依頼できます。弁護士であれば精神的な支えのみならず、法的な知識によるサポートも兼ね備えてくれるため、心強い味方になってくれることでしょう。