【時効は?】離婚成立後だけど慰謝料、財産分与を請求したい

離婚成立後だけど慰謝料、財産分与を請求したい

法律上、役所へ離婚届を提出すれば離婚自体は成立しますが、実際には離婚条件という、離婚前に決められなければならないことが数多くあります。

中でも子どもの問題、お金の問題、離婚後の姓の問題などでは、話し合いがスムーズに進むことはほとんどありません。

離婚条件で話し合いの折り合いがつかなくなってしまった場合、離婚がなかなか成立しなくなってしまいます。

どうしても早急に離婚をしたい場合、必須条件である子どもの親権者(未成年の子どもがいる場合)だけを決めてしまい、とりあえず離婚の成立だけをさせてしまうこともできます。

特に、話し合いが難航しがちな財産分与や慰謝料などといったお金の問題は、とりあえず後回しにすることができてしまいます。

今回は、財産分与・慰謝料など、お金の問題は離婚後でも調停での請求が可能であることをテーマにお話させていただきます。

離婚後に慰謝料請求、財産分与請求する際の時効についても見ていきましょう。

こんな疑問にお答えします

Q.離婚成立後に慰謝料や財産分与の請求は可能ですか?

A.可能です。「離婚の請求」と「財産分与や慰謝料の請求」というのは、法律上まったく異なる性質の請求です。離婚成立後であっても、請求ができます。
離婚の話し合いの際には、当事者同士の感情がぶつかり合うため、なかなか話し合いがまとまらないケースが多く見られます。
弁護士という法律のプロが間に入って話し合うことで、話がより具体的かつスムーズに進められるでしょう。

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離婚後でも財産分与や慰謝料が請求できる理由

離婚問題をあまり長引かせていても、いつまでも解決しないことはめずらしくありません。

特に、お金の問題は離婚問題を長引かせる要因になることが多く、この話し合いが合意に至らないことを理由に請求を先延ばしにしてしまうことが多いのです。

そうなってしまったとき、とりあえず離婚に関しての合意だけを済ませるのはいいとしても、なぜ後になって財産分与慰謝料といったお金の請求ができるのでしょうか。

その理由は、「離婚の請求」と「財産分与や慰謝料の請求」というのは、法律上、まったく異なる性質の請求であるからです。

子どもの問題というのは、離婚に直接関わりますし、子どもの福祉にも大いに関わる問題ですので、離婚時には必ず決められなければなりません。

しかし、「財産上の請求」である財産分与や慰謝料といったものは、離婚請求とはまったくの別物です。

このような事情から、離婚後に改めて相手に請求することができるというわけです。

早急に離婚だけしたい事情って?

例えば、DV被害を受けている時は、早急に離婚をしたいと考えるのも無理はありません。

または、相手が離婚以外の条件について話し合いで一切合意に応じてくれない場合など、離婚だけ先延ばしされるばかりで気が滅入ってしまいますよね。

こういった事情がある方は、先に離婚だけをしてしまい、少し落ち着いてから、財産分与や慰謝料といったお金の請求をしたほうが精神面からみても良いでしょう。

離婚を急くあまり、相手側の「お金は一切支払わない」という姿勢に無理に応じる必要はまったくないということです。

離婚問題に面したとき必ず頭に入れておいていただきたいのが、「お金の問題というのは離婚のタイミングで必ず話し合われていなければならない事由ではない」ということです。

ただし、離婚時に離婚合意書などで財産の請求権を放棄してしまうと、後から請求することができなくなってしまいますので注意が必要です。

相手の口車には決して乗せられないようにしましょう。

離婚後における金銭の請求方法について

では、離婚後にどういった方法で相手に財産分与や慰謝料を請求すればよいのでしょうか。

もちろん示談交渉にて請求をすることもできますが、一度離婚した相手と直接話し合いをしなければならないというのは精神的な苦痛を伴います。

ここで選択すべきなのが、調停手続きです。

それぞれ「財産分与請求調停」「慰謝料請求調停」と呼ばれています。

また、離婚後の子どもの生活状況次第では、子どもの問題であっても離婚前に合意した取り決め内容を変更するように求める調停を申し立てることも可能です。

ただし、調停というのは相手が話し合いに応じてくれなければ不成立となってしまいます。

そういったときのために、財産分与や養育費といった、子どもの今後の生活に直接関わるような問題は審判へと移行され、家庭裁判所が具体的な決定を下してくれます。

この審判の決定書さえあれば、相手から強制執行による取り立ても可能です。

また、子どもとは直接的に関係のない慰謝料の場合であっても、相手が話し合いに応じず調停不成立となった場合、改めて訴訟提起をすることができます。

裁判へと発展してしまえば、相手は話し合いを無視をすることができなくなりますので、慰謝料についてもしっかりと争うことができるのです。

【時効あり】離婚後に慰謝料請求をする際の注意点

離婚後に慰謝料を請求するときは、以下の点に注意しましょう。

慰謝料請求には時効がある

慰謝料請求には時効期間があることを忘れてはいけません。

離婚慰謝料は法的な性質としては不法行為による損害賠償請求に該当しますので、時効は3年間と民法で定められています。

この3年間の起算点は、離婚が成立した日になりますので、離婚日から3年の期間が経過してしまうと、今後一切、慰謝料請求をすることができなくなってしまうので注意が必要です。

この期間を延長する方法として、内容証明郵便にて請求の意思を相手に伝えることで時効を6ヶ月間中断させることができます。

ただし、6ヶ月以内に裁判上の請求をしなければ時効が中断されなかったことになりますので、こちらも注意が必要です。

すでに夫婦関係が破綻していた場合は慰謝料請求ができない

離婚前の時点ですでに夫婦関係が破綻しているようであれば、そもそも慰謝料請求は難しくなります。

慰謝料請求が認められるのは、それまで良好な関係だった夫婦が、何らかの不法行為によって関係が悪くなった場合です。

そのため、すでに夫婦関係が破綻していたのであれば、慰謝料は請求できないでしょう。

離婚後に財産分与請求をする際の注意点

離婚後の財産分与請求をする際の注意点も紹介します。

請求できる期間が定められている

財産分与とは、結婚生活を送る上で築いてきた財産を分割することを指しますが、夫婦どちらか一方が稼いで購入したものであっても、夫婦二人の財産としてみなされます。

相手名義の財産であっても、夫婦の共有財産であるため、離婚時に分けてもらう対象となります。

しかし、結婚前から持っていた財産は特有財産と呼ばれ、財産分与には含まれません。

財産分与請求にも、慰謝料請求と同じように請求できる期間が定められています。

ただし、期間は慰謝料請求とは違い2年間です。

少し法律の話になってしまうのですが、財産分与は消滅時効期間ではなく、除斥期間であるとされています。

除斥期間というのは、時効期間と同様に一定期間が経過すると請求ができなくなるという点では同じなのですが、時効とは違い期間の経過を停止・中断させることができないとされています。

この点には非常に注意が必要です。

また、財産分与請求の除斥期間の起算点も慰謝料請求と同様、離婚が成立した日になりますので、請求をするつもりでいるのなら、必ず忘れないようにしましょう。

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元配偶者の現住所を把握しておくこと

元配偶者の現住所を把握しておく必要性もあります。

慰謝料請求でも同じことがいえますが、調停や裁判で財産分与を申し立てるときに、相手の現住所と連絡先が必要です。

離婚後に相手の居所が不明という状態では、申し立て自体ができません。

元配偶者の住所と連絡先は明確にしておきましょう。

まとめ

離婚後であっても、

離婚の慰謝料を請求したい場合には、離婚後3年以内

財産分与請求をしたい場合には、離婚後2年以内

であれば請求できます。

離婚の話し合いの際には、当事者同士の感情がぶつかり合うため、なかなか話し合いがまとまらないケースが非常に多く見られます。

弁護士という法律のプロが間に入って話し合うことで、話がより具体的かつスムーズに進められるでしょう。

またその際には、将来起こりうるトラブルを防ぐために、離婚協議書を作成することも望ましいでしょう。

当事者同士で決定してしまう前に、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。

その際は、離婚問題に強い弁護士に相談してみてください。

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記事を振り返ってのQ&A

Q.離婚成立後に慰謝料や財産分与の請求は可能ですか?
A.可能です。「離婚の請求」と「財産分与や慰謝料の請求」というのは、法律上まったく異なる性質の請求です。離婚成立後であっても、請求ができます。

Q.離婚後にどういった方法で相手に財産分与や慰謝料を請求すればよいのでしょうか?
A.示談交渉という方法もありますが、スムーズに話し合いを進めるのであれば調停手続がおすすめです。それぞれ「財産分与請求調停」「慰謝料請求調停」と呼ばれています。

Q.離婚後に慰謝料請求をする際の注意点を教えてください。
A.慰謝料請求には3年間という時効があることと、すでに夫婦関係が破綻していた場合は慰謝料請求ができないということです。

Q.離婚後に財産分与請求をする際の注意点はありますか?
A.財産分与請求は、請求できる期間が2年と定められています。財産分与は消滅時効期間ではなく、除斥期間であるとされています。除斥期間というのは、時効期間と同様に一定期間が経過すると請求ができなくなるという点では同じなのですが、時効とは違い期間の経過を停止・中断させることができないとされています。この点には非常に注意が必要です。