相手に離婚調停を申し立てられた場合、何の準備もせずに調停に臨んでしまっては、相手にペースを握られてしまう可能性大です。
離婚調停は双方の話し合いの場ですので、相手にペースを握られてしまわないために、可能な限り準備をしてから臨むようにしましょう。
とは言え、離婚調停の準備は何をすればいいのか、当日はどんな服装をしていけばいいのかなど、分からないことが多いですよね。
今回は、当日の服装や持ち物、その他事前に準備しておくべきことなど、離婚調停を申し立てられた時に考えておくべきことについてご説明します。
こんな疑問にお答えします
A.離婚調停に臨むには、頭の中を整理しておくようにしましょう。離婚調停では、一体なにが原因で今回の離婚調停にまで発展してしまったのかといったことまで事細かに説明できなければなりません。調停時に不利な立場にならないように頭の中をしっかりと整理し、メモ書きなど準備しておくといいでしょう。
当日の持ち物は、裁判所からの呼び出し状や身分証明ができるもの(運転免許証や健康保険証など)、メモ帳と筆記用具を持参しましょう。印鑑や本といった時間をつぶせるものもあると便利です。
調停当日の服装は、落ち着きがあり清潔感のあるものを選びましょう。離婚調停はお金の問題が取り上げられることがほとんどなので、高級ブランドものを身に着けることは避けるようにしましょう。
離婚調停を申し立てられたら?①まずは離婚調停を知る
服装などについてお話しする前に、まずは離婚調停とは一体どんなものなのかについて知っておく必要があります。
これを知らずに調停に足を運んではいけません。
まずは、離婚調停というものを知ることが最重要です。
離婚調停とは、裁判所の裁判官と、裁判所が選んだ一般有識者である調停委員とともに行われる「話し合いの場」です。
「争いの場」である裁判とは少し違います。
あくまでも話し合いの場ですので、お互いの意見が食い違い、どちらか一方が離婚に納得できないのであれば、強制的に離婚になってしまうようなことはありません。
このような状態を調停不成立、または調停不調、などと言ったりします。
いったん調停が不成立となれば、次はもう一度調停を申し立てるのか、もしくは裁判離婚のために訴訟提起へと移行するのか、それとも元の鞘に収まるのか、といった選択肢があります。
離婚調停だけが夫婦のすべてを決めるわけではありません。
その後のことにも目を向けつつ、離婚調停に臨むのが理想です。
離婚調停を申し立てられたら?②頭の中をしっかりと整理
離婚調停を進めていくのは、上記したように裁判官と調停委員になります。
しかし、裁判官も調停委員も当事者となっている夫婦のことは何も知りません。
二人はどういった経緯で出会い、結婚をすることになったのか。いつ頃に子どもができたのか。
一体なにが原因で今回の離婚調停にまで発展してしまったのか。といったことまで事細かに説明できなければなりません。
こうした事情について、「何年のいつ頃」ということまで説明をするには、事前に準備をしていなければできるわけがないのです。
こうした準備をまったくせずに調停へと臨んだところ、対する相手側は事前にしっかりと準備をしていたとしたらどうでしょう。
裁判官や調停委員の心証に大きな差がついてしまうことは間違いありません。
あくまでも公平な意見・判断をするのが裁判官や調停委員の役割と言えますが、夫婦の経緯すらろくに説明できないとなれば、偏ってしまうのも致し方ありません。
離婚調停を有利に進めていくための鍵は、調停委員を味方につけることです。
こうしたところで差をつけられてしまわないように、頭の中をしっかりと整理し、場合によってはメモ書きなどの準備をしておいた方が良いでしょう。
特に夫婦にとっての重要な出来事については、必ず時期を特定できるようにしておいてください。
離婚調停でどのようなことが聞かれるのか気になる方は、是非こちらの記事をご覧になってみてください。
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離婚調停を申し立てられたら?③当日の持ち物
調停をスムーズに進めるためには、持ち物についてもしっかりと確認しておきましょう。
まずは裁判所からの呼び出し状です。
呼び出し状には事件番号が記載されていて、当日は必ずこの番号が必要となります。
裁判所では、事件の区別を当事者の名前よりも事件番号でしていることがほとんどなので、窓口では呼び出し状に記載されているこの番号を提示するようにしましょう。
その際、本人確認をされることがありますので、運転免許証や保険証といった身分証明書を用意しておきましょう。
もう一つ必須なのが、メモ帳や筆記用具です。
離婚調停の中では、お互いが条件を提示する場面もありますので、相手の条件をしっかりとメモできるようにしておく必要があります。
いくら記憶力がいいからといっても、忘れてしまうこともあるかもしれませんので、メモをしっかりと残しておき、次回期日までに一考しておくようにしましょう。
調停室内では、録音・録画といったことができませんので、メモ帳は必須でしょう。
当日の持ち物
- 呼び出し状
- 身分証明書
- メモ帳
- 筆記用具
離婚調停を申し立てられたら?④持っておくと便利な物
初回については持っていく必要はないかもしれませんし、最終的に使うかどうかも分かりませんが、持っていくと良いものもご紹介しておきます。
まずは印鑑です。
裁判所に提出する書面というのは、基本的に捺印が必要になることが多いので、持っていると即座に対応できとても便利です。
持っていく印鑑は三文判も可となっていて実印である必要はありませんが、シャチハタは避けてください。
次に携帯電話や本といった、時間をつぶせるものを持っていくといいかもしれません。
離婚調停は基本的に別席調停といって夫婦は別々に呼ばれることになります。
この間30分程度あり、これが何回か繰り返されることになりますので、待ち時間が非常に多くなってしまう場合もあります。
気持ちを落ち着かせるという意味でも、気分転換ができるものを持っていったほうが精神面のフォローもできるでしょう。
離婚調停を申し立てられたら?⑤当日の服装
離婚調停当日は、服装にも気を配るようにしましょう。
スーツを着込んでいく必要はありませんが、落ち着きがあり清潔感のある服装を選ぶようにしましょう。
また、離婚調停はお金の問題が取り上げられることがほとんどなので、高級ブランドものを身に着けることは避けるようにしましょう。
服装を見て裕福そうな生活をしていると思われてしまっても何の役にも立ちませんし、むしろ不利にもなりかねませんので注意してください。
離婚調停を申し立てられたら?⑥服装以外に気を付けること
服装以外にも配慮が必要です。離婚調停では、調停委員への印象を悪くすることで不利な状態を招きかねません。
具体的には、髪は整っているか、メイクは派手すぎないか、男性であれば不精ひげになっていないかどうかなど、清潔感のある見た目を心がけましょう。
また、言動にも注意が必要です。調停ではあらゆる質問に答える場面があります。できるだけ丁寧に、また真摯な態度で臨むよう意識しましょう。
離婚調停前の準備は非常に重要
今回は、離婚調停当日の服装や持ち物、その他事前に準備しておくべきことなど、離婚調停を申し立てられた時に考えておくべきことについてご説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
離婚調停は、最初の期日がスタートではありません。
呼び出し状が届いたその瞬間からスタートしているのだということを肝に銘じておいてください。
自分一人では、適切に離婚問題を解決できるか不安な場合は、弁護士への相談を視野に入れてみましょう。
弁護士に相談をする際には、弁護士の費用がかかるケースに備えて、弁護士保険に加入しておくこともおすすめです。
実際に訴訟などになった際の弁護士費用を軽減することが可能です。
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今回の記事を参考にして、上手に弁護士保険を利用しましょう。
記事を振り返ってのQ&A
Q.離婚調停とは一体なに?
A.離婚調停とは、裁判所の裁判官と、裁判所が選んだ一般有識者である調停委員とともに行われる「話し合いの場」のことです。あくまでも話し合いの場ですので、お互いの意見が食い違い、どちらか一方が離婚に納得できないのであれば、強制的に離婚になってしまうようなことはありません。
Q.離婚調停を有利に進めるには何を意識すればいい?
A.離婚調停を有利に進めていくための鍵は、調停委員を味方につけることです。離婚調停を進めていくのは、上記したように裁判官と調停委員になります。一体なにが原因で今回の離婚調停にまで発展してしまったのか。といったことまで事細かに説明できなければなりません。調停時に不利な立場にならないように、頭の中をしっかりと整理し、メモ書きなど準備しておくといいでしょう。
Q.離婚調停の持ち物を教えてください。
A.調停には、以下のものを持参しましょう。
必ず持参するもの
- 裁判所からの呼び出し状
- 身分証明ができるもの(運転免許証や健康保険証など)
- メモ帳と筆記用具
持っておくと便利なもの
- 印鑑
- 携帯電話や本といった時間をつぶせるもの
Q.離婚調停当日はどんな服装で行くべきですか?
A.落ち着きがあり、清潔感のある服装を選びましょう。離婚調停はお金の問題が取り上げられることがほとんどなので、高級ブランドものを身に着けることは避けるようにしましょう。
また、髪は整っているか、メイクは派手すぎないか、男性であれば不精ひげになっていないかどうかなど、清潔感のある見た目を心がけましょう。