未払いの養育費の請求を内容証明で送る時の書き方

 


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この記事の執筆者

福谷 陽子(元弁護士)

養育費の請求を内容証明で送る時の書き方離婚時に養育費を支払ってもらう約束をしていても、その後支払いが止まってしまうケースが非常に多いです。

そのような場合には、まずは相手に支払いをするように言うものですが、相手が無視する場合や連絡がとれない場合には、内容証明郵便を使って養育費の支払い請求書を送る方法が効果的です。

ただ、「内容証明郵便」と言われても、具体的にどのような文面にしたら良いかわからない、ということもあるでしょう。

今回は、相手が養育費を支払わない場合に、内容証明郵便を使って支払い請求する方法を、テンプレートと共に解説します。

尚、内容証明の細かいルールは「内容証明郵便の書き方とルール」にてご確認下さい。

文例・テンプレート

催告書
前略 私は、あなたと平成〇〇年〇月〇日、協議離婚しましたが、その際、あなたは私とあなたとの間の子〇〇及び〇〇が成人するまで、1人あたり毎月3.5万円、計7万円の養育費を支払い続ける旨、約束されました。
ところが、その後、あなたは平成〇〇年〇月以降の養育費を一切お支払いされていません。そこで、私はあなたに対し、本書をもって、現在にいたるまでの滞納養育費合計〇〇円及び、今後毎月7万円ずつの養育費の支払いをご請求いたします。
つきましては、本書面到達後1週間以内に、上記金額を下記の私名義の口座あて送金する方法にて、ご入金ください。万一ご入金が確認できない場合には、家庭裁判所における養育費請求調停などの法的手続きを取る予定ですので、お含みおき下さい。  
草々
○○銀行 ○○支店
普通預金 口座番号 ○○○○○○○
口座名義人 ○○○○○○○以上

養育費を請求する内容証明を作る際のポイント

養育費請求を内容証明郵便によって行う目的は、元夫に対し、精神的プレッシャーを与えることです。

養育費の支払をしていない人でも、内容証明郵便によって請求をされたら、ことが大げさになることを嫌って支払いをしてくる人がいます。

また、後に調停や審判になったときに内容証明郵便があると、その時点で養育費の請求をしたことの証拠として使うことができます。

すると、調停や審判で養育費の金額を決めるときに、内容証明郵便による請求時からの遡及分を認めてもらえる可能性も出てきます。

一般的には、養育費の支払い請求が認められるのは、養育費請求の調停申立時からになります。

これに対し、先に内容証明郵便で請求しておくと、内容証明郵便における請求時から調停申立時までの分についても支払い命令が出るので、その分多く養育費を支払ってもらえる可能性が発生するのです。

ただ、内容証明郵便を送っても、相手が無視するケースがあります。その場合には、早めに養育費調停を起こすことをお勧めします。

調停を申し立ててから解決するまでにはそれなりの時間がかかるからです。

調停申立後実際に支払いを受けられるまでには、約3、4ヶ月程度は見ておいた方が良いでしょう。

すでに公正証書がある場合

すでに離婚公正証書があり、養育費の支払についての定めがある場合には、養育費請求調停をしなくても、いきなり相手の財産を差し押さえることができます。

その際には、「家庭裁判所で養育費請求調停などの法的手続きをとる」とは記載せず、「あなたの給料を差し押さえる可能性がある」などと記載します。このように書いておくと、相手もあせって自ら支払いをしてくるケースが多いです。

そして、既に養育費の支払についての合意が記載された公正証書があるなら、早めに強制執行をしてしまうと良いです。

相手がサラリーマンの場合には、毎月の給料を差し押さえる方法がもっとも効果的です。

給料を差し押さえると、相手が会社を辞めない限り、毎月確実に取り立てができますし、賞与からの取り立ても可能となります。

また、会社員の人は、給料の差押えをされると会社にも知られてしまい、社内での立場が悪くなるので、給料差押えをされると「自分からきちんと支払うから、差押えを取り下げてほしい」と言ってくることも多いです。

そういった場合には、実際にきちんと支払ってもらえるならば、取り下げをするのも1つの方法です。

相手がサラリーマンではない場合や勤務先がわからない場合には、預貯金や生命保険などを差し押さえると良いでしょう。

まとめ

今回は、離婚した相手が養育費を支払わないときに、内容証明郵便を使って支払い請求する方法をご紹介しました。

養育費請求をするときに内容証明郵便を使うと、相手がプレッシャーを感じて支払いに応じてくることも多いので、大変効果的です。

ただ、内容証明郵便を送っても無視されたり支払いを受けられなかったりする場合には、早めに養育費調停を申し立てると良いでしょう。

離婚時に離婚公正証書を作っていた場合には、早めに相手の給料や預貯金などを差し押さえるのが得策です。
今回ご紹介した方法を参考にして、きちんと子どもが成人するまで確実に養育費を支払ってもらえるように対処しましょう。

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福谷 陽子(元弁護士)

福谷 陽子(元弁護士)

京都大学法学部卒。在学中に司法試験に合格し、2004年に弁護士登録。その後、弁護士として勤務し、2007年、陽花法律事務所を設立。女性の視点から丁寧で柔軟なきめ細かい対応を得意とし、離婚トラブル・交通事故・遺産相続・借金問題など様々な案件を経験。2013年、体調の関係で事務所を一旦閉鎖。現在は10年間の弁護士の経験を活かしライターとして活動。猫が大好きで、猫に関する記事の執筆も行っている。
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